平穏って知ってますか？【REBORN!×文スト】ザンザス→樋口成り替わり

ある日常の夜と、絶望の詩 ページ21

-孤独死-

特別などありはせず

特別、蒼く輝く、美しい喜劇も無く
特別、紅く続く、長ッたらしい悲劇も無く

今更、新しい何かが欲しいわけでもない故
今更、今あるモノを手放す気もさらさらない故

いつ、いつの日か。新しい何かを手に入れ、
今あるモノを忘れる日が来るのなら



特別などありはせず

特別、蒼く輝く、美しい喜劇も無く
特別、紅く続く、長ッたらしい悲劇も無く

平穏という時間を止めて

止めて 止めて
止まった時の中で

いつ、いつの日か。新しい何かを求める手が
己が意志に従い、動きを止めた時

止めていた時を動かして
何も欲しがらず、ただ忘れていったが故の

虚無とも言える、平穏の中で
変わり様のなくなった、世界の中で

人である故
感情がある故に、

己が首に は を立てて
今までにない程の

特別なまでに、
紅く続かない、短すぎる喜劇の中

己は、そんな死を望まん。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「訳のわからない詩だな。」

「直訳すると、自分のしを周りに悲しまないで欲しいから、今持つ関わり以外を全て放棄して

今の関わりを持つ人が皆んな死んだら、自ら命を絶とう。そんな死が、自分の理想だ…。

っていうこと。」

「…そうか。」
「どこで見つけたの？随分と昔の詩だね。」

「…。」
前々世の私が死ぬ間際に考えた考えた、絶望の詩だ。

織田作は、黙って私を見た後に言った。
「誰かの本棚の日記の中で」

「日記の覗き込みは感心しないな。」
「お前の過去を知れば、俺もお前みたいに強くなれるだろ？」

「無理無理。年期が違う」
「5歳児が、何言ってんだ？早く寝ろ」

「はいはい。お休み。お兄ちゃん」
「お休み。A」

名前の無い子→←慣れてください、織田作君！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す