猫が懐いた【kmsr】

猫が２匹 ページ3

「神代くん、ちょっと……」









「僕に話しかけないでもらえますか？」








(コイツ……！！！)









神代くんが転校して来てから、なんとか仲良くなろうと頑張って話しかけている私ですが。









どれだけ話そうとしても、神代くんはこんな事を言ってすぐツーンとする。









ブスとはまともに話もしたくないってことか！？クソ！！遺伝には逆らえないんだよバーカ！！自分がちょっとイケメンだからって調子乗るなよ！！！









「……あのさ神代くん、私ね、ちょっと君に用事があって」









「そうですか。でも僕にはないので、話しかけないでもらえます？」








ニコリともせず、神代くんは冷たい瞳のまま私を見る。









「あー、のさ……割と大事な用で、数学の提出物を出してほしくて……あと神代くんだけなんだよね、出してないの」









「……はぁ。話しかけないで、と何度言えばわかるんですか？提出物くらい自分で出しに行きます」









「そっっっかぁ……！！！じゃあ自分で出しに行ってね！！！」









ふん、と私は怒りに任せて勢いよく教室を出た。









(なんなのアイツ、マジでなんなの……！！！！)









なんであんな人と席隣になっちゃったんだろう！！本当に先生恨む！！！！









……でも、そういえば神代くんって、他の女の子とは話してたっけ……？男の子とは結構仲睦まじげに話してた気がするけど。









(……まぁいっか)









すでに私は彼のことが嫌いになってきてるし、考えるだけ無駄。









「……仲良くなれたらいいなって思ってたんだけど」









はぁ、と一つため息を付いて、私は足早に職員室へと向かった。

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