彼氏に振られたから可愛くなったら口説かれ始めた件【呪術廻戦】

可愛くなって5日目 ページ7

｢おねーさーん、おね_____あれ｣






｢何、その男｣







目の前に現れた悟に眉を寄せるクソ男。








｢君？僕の彼女に付き纏ってるのって｣






｢彼女！？｣







｢しー、こら、話合わせて｣







人差し指を唇に当て、あざとくそういう悟。昔から顔と声だけはいいな、此奴。








多分今カレって言う設定で追い返そうとしてくれてるんだろう。








なら私も合わせないと駄目だよね。相手役が悟なのだけがどうしても嫌だが。









｢この子僕の彼女だからさー、これ以上手出さないでくれる？｣









愛想の良い笑顔を浮かべながらつらつらと嘘を並べる悟。










｢すみません、そういう事なので｣









これで此奴も引いてくれるだろう。悟顔はいいし、勝てるとは思わないんじゃないだろうか。









｢信じないぞ、そんなはったり。俺の事騙そうとしてんの？｣









・・・・・・ごめん、その通りだわ。









内心冷や汗を流しながら、 頑張って笑顔を保つ。








｢嘘じゃないんだけどなぁ・・・。まぁ、信じないなら今ここで証明してあげてもいいんだけど｣










悟がそういうと、目の前のクソ男の眉がピクっと動いた。








｢・・・証明って？｣








クソ男が聞くと、悟の口角がにやりとあがった。








｢そうだなぁ、例えば・・・・｣








そして、私の顎を持ち上げた。










｢・・・えっ｣










｢このまま目の前で、キスしてあげようか？｣










鼻と鼻がくっつきそうな距離まで顔を近づけ、そんな事を言い放つ悟。








｢ちょ、さささささ、悟・・・！？｣









この距離だから明らかに聞こえているはずなのに、私の声をガン無視。絶対殺す。












｢ほら、早くしないとしちゃうよ〜？じゅーう、きゅーう、はーち｣








カウントダウンしながら、本当に距離を縮めてくる悟。くっそ子供かてめぇ！！！！







｢チッ・・・！じゃあまた会おうね、おねーさん｣









ウインクをして去っていったクソ野郎。










・・・え、どうしよう。










｢さーて、じゃ、貸し1ね・・・て、どうしたの？｣










おーい、と言って目の前で手を振る悟にハッとして、現実に戻る。











｢どうしたの、まじで。もしかして僕がカッコよすぎて惚れちゃ_____｣









｢びっっっくりするくらい気色悪かった彼奴背筋凍ったんだけど｣






｢・・・そっち？｣

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