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向井(そんなに好きなんやなぁ。俺、ラウのこと応援するで!)
ラウール(本当ですか!嬉しいです!)
こーじくんが味方になってくれると思うと、とても心強い。
向井(今度、夏祭りあるやろ?それ、誘ってみたらええやん!)
ラウール(えっ!)
向井(Aに意識してもらえるチャンスやで。二人きりになれるし。)
その夏祭りは、毎年八月の第二日曜日に行われる、ここら辺だと有名なお祭りだ。
六時から花火もあった気がする。
ラウール(確かに。今日、誘ってみようかな。)
向井(うん!頑張れ!ラウなら出来る!)
ラウール(はい!頑張ります!)
こーじくんのおかげで決心がついた。
誘ってみよう!と覚悟すると・・・
「ガチャッ」と部屋のドアが開いた。
A(何?二人して大きな声出して。こっちまで聞こえてきたんだけど。何の話してたの?)
A先輩のこと話してたなんて言えない。
向井(男の話や!女は聞けませーん!)
A(何それ!めっちゃ気になるんだけど、教えてよ!)
向井(Aは女やから無理や!ほら、もう外暗いよ!はよ二人で帰りなさい!)
ラウール(はーい!A先輩、帰りましょ!)
A(何よ、ラウまで!)
半ば強引にA先輩のことを外に連れ出す。
向井(二人で仲良く帰りやー!)
こーじくんはそう言いながらA先輩に見えないように僕に向かってガッツポーズをした。
本当に頼りになる。
いい味方を持ったかもしれない。
二人でしばらく駅までの道を歩いた。
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作者名:パプ子 | 作成日時:2022年6月16日 23時