Pretty you ４

言葉と態度(WZ) ページ22

A「この歌詞の人のところに想ってた人は帰ってきたのかな」

comebackステージの出番前、Aがふとそんな事を言い出した。

A「その人を想って、変わる努力をしたのに報われなかったら悲しいね…」

「…お前はホント感情移入型だな」

何事にも一生懸命、踊ることも歌うことも。一つ一つ意味を持たせて作り上げていくAのやり方は嫌いじゃない。むしろ曲を作っている身としては、ここまで理解して己のことのように表現してくれるのはありがたかった。

「変わらなきゃいけないってことは、それまでの言動が相手に合わなかったって事。もっと言葉にして伝えなきゃいけなかったのかもだし、もっと態度に表さなきゃいけなかったんじゃないか？まぁ、逆パターンもあるけど」

A「言葉と態度…」

「相手のことも理解する努力は必要だし…恋愛は簡単じゃないってことだよ」

A「ウジヒョン、簡単じゃなかったの？」

直球で聞いてくるなよ(しかも本番前に…)このすっとこどっこい…。

「簡単な恋愛なんてないだろ、他人と他人がわかり合わなきゃいけないんだから」

好きと言う感情だけで上手くいくのは子どものうちだけ。年齢を重ねれば、取り巻く環境やそれに影響されて考え方だって変わる。そういうものだと、俺は思ってる。

A「でも、この人の想いが相手に伝わってるといいな…」

「お前がそう思うなら、伝えるように、伝わるように表現しろ。できるだろ？」

Aは子どもだけど、バカじゃない。ちゃんと表現できる。俺とスニョアが認めたんだから間違ってない。

「(お前も思ったこと、ちゃんと伝えたほうがいいぞ)」

A「え？」

「『박수』まで感情引きずるなよ」

A「…うん。ちゃんと切り替える」


最近、Aが変わった気がしてるんだ。色んなことがあって、たくさん悩んだろうし、辛い思いもしてきてる。でもそれだけじゃなくて…本人は気付いてんだかどうだか知らないけど…きっと俺の作ってきた曲を辿り始めてる、そんな気がしている。

[今は…만새辺りか？まだ아낀다かな…]

できれば『울고 싶지 않아』は通らないで欲しい。
憂いを帯びて帰ってきたAが、これからは幸せであるように願う。そして、その相手も…。

[これでも可愛い“妹”だと思ってるんだぞ。絶対言ってやんないけど…]

A「ウジヒョン？」

「ほら行くぞ。お前らしくやれ、いつも通り」

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