不器用な彼女 (ページ14)

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『イザナはさ、何が辛いんだ』

イザナ「……血が繋がってないこと…」

『そうか…

…お前の気持ち分かるよ」

イザナ「ッ！！お前に何が分かるんだよ！？

お前はいいよな！！

優希さんと血が繋がってるもんな！！」

『……』

イザナ「ッ…お前に分かるかよ…この辛さが…」

『……』

ギュッ

イザナ「！何す…『分かるよ』！」

『私も…兄貴と血繋がってねぇから』

イザナ「！！」

『辛いよな…自分だけ血が繋がってねぇんだもん。

そこにいたくないって思うよな…

…でもな、イザナ』

イザナ「……」

『血の繋がりって…そんなに重要か？』

イザナ「ッ！！」

バッ

『痛っ…』

イザナ「重要だろ！

血の繋がりがなかったら、赤の他人なんだぞ！！」

『そうだな…

血の繋がりがなかったら、赤の他人だもんな…

でも、真一郎は血の繋がりがないからって、お前を嫌ったり他人扱いしたか？』

イザナ「！そ、れは…」

『昔な、兄貴に言われたんだ』

イザナ「？」

優希「血の繋がりなんか関係ないよ。

血の繋がりがなくても、Aは僕の妹だよ」

『って、この時、気付いたんだ。

血の繋がりなんて関係ない。

私は真田優希の妹、真田Aだって』

イザナ「……」

『イザナ、血の繋がりなんか気にすんな。

お前は真一郎の弟だ家族だ。

イザナ』

ギュッ

イザナ「〜〜っ…くっ…ひくっ…う〜っ…ひっく…ぐずっ…」

『……』

私は、どれだけびしょびしょに濡れても気にせず、イザナの頭や背中を撫で続けた。