不器用な彼女 (ページ11)

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イザナページ11

一週間後

私は、真一郎からバイクを見に来ないかと誘われ、真一郎のバイク屋に来ていた。

『ここか…』

店の看板には、『S・SMOTOR』と書かれていた。

ガチャ

『真一郎いるかー？』

？「誰だ？お前」

『相手に名前を聞く時は、まず自分の名前を言えと教わらなかったか』

？「ﾁｯ……黒川イザナ」

『イザナか…

私は真田Aだ』

イザナ「真田…？

優希さんと同じ苗字…」

『そりゃ、妹だからな』

イザナ「ふーん」

真一郎「イザナー？誰か来てるのかー？

…って，来てたのかA！」

『おー』

真一郎「バイク好きなだけ見てていいぞ」

『そうするわ』

イザナ「…俺、ちょっと散歩してくる」

真一郎「そうか？気をつけろよ」

イザナ「ん(ｺｸﾘ」

そう言って、イザナは出ていった。

『何なんだ？アイツ』

真一郎「弟だよ」

『弟？』

苗字違っただろ…

真一郎「おう？どうした？」

『似てないな』

真一郎「……イザナは…血が繋がってないから」

『それ、アイツ知ってんのか？』

真一郎「知らないだろうな』

『知らせといた方がいいんじゃないのか？』

真一郎「……知ったら、アイツがどんな顔するか…」

『真一郎』

真一郎「ん？」

『一番辛いのは、血が繋がっていないことじゃなくて

…隠されていたことだ』

真一郎「え…？」

『……いや、何でもない』

真一郎「A…」

『悪いけど、今日帰るわ』

真一郎「あ、嗚呼…」

ガチャ

『……』

ｶﾀｯ

『？』