【銀魂】待って、お兄ちゃん。

19.最初に手を出したやつが悪い ページ20

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(ーーー・・・あれ、なんでこうなった？)




私はただ、ずっと探していたお兄ちゃんを探していただけ。ーー・・だけどそれからは？



会ってから、どうするつもりだった？



ーーそこまでは考えていなかった。結果 二択を迫られ、私はハズレを引いてしまったわけだ。



「・・ッ、がは」


口から溢れ出る血が、それを表している。

ーー・・・いくら何年も顔を合わせていないとはいえ、実の妹にここまで手を上げるとは思っていなかった。



「早く地球へ帰れヨ。お前の居場所はここじゃない」

「言われなくても。バカ、お兄ちゃん…ッ！！」




傘を握る手に力を入れ、勢いよく立ち上がった。嘘っぱちの笑顔を貼り付けたその憎たらしい顔に向かって足を振り下ろす。


ーーーが、所詮 妹は兄に勝てないのか。



「あ゛あ゛っ！」


足を掴まれ、壁に叩きつけられる。


力なく膝から崩れ落ちた私は、目の前に映る兄の足を弱々しく、しかし決して離さないよう握った。


「ーー・・・A」


「はぁ、っ、は…」



お兄ちゃんが私の名前を呼ぶ。懐かしいその感覚に頬が緩みそうになったが、私の重い瞼はもう働きたくないと嘆く。


「もう、俺のことはお兄ちゃんって思わない方がいい」


なにそれ。


(ーー・・・どういう意味だ、馬鹿野郎)


ダメだ、眠たい。


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