【銀魂】待って、お兄ちゃん。

16.家族は大切にしろ ページ17

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「はぁ、はぁ……！！」




微かに見える、ずっと追い求めてきたその姿を。



ーーー・・・見失わないように走る。

視界に入れながら走り続けていると何度か足がもつれて転けそうになったが、体勢を立て直して走り続けた。




ようやく船と船のつなぎ目へと辿り着く。

そこには河上さんと恐らく相手側の夜兎が話し込んでいたが、「失礼！」と通り過ぎる。



「おいお前さん！」


「気にすることはない。団長の妹でござる」

「団長の妹だァ？」




そんな会話が後ろから聞こえてきたが、気にせずに走り続ける。


気にしている暇もないくらいに急いでいたから。



そして春雨と呼ばれている宇宙海賊の船に入り、何度目かの曲がり角を曲がった時だった。


誰かにぶつかり、尻餅をついてしまう。




「っと、危ないじゃん。ちゃんと前見てよネ」



下をむいていてもわかる。


何年ぶりかに聞いた兄の声は大人びていて、なんだか少し悲しかった。





(ーーー・・・バカ)



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