【銀魂】待って、お兄ちゃん。

10.イケメンは何をしても様になる ページ11

ーーーー
ーー


「知ってる、って顔だ」




どんな人に対してでも投げかけてきたこの質問。

あの日からずっと兄を探している私は、それほどに必死なのだ。



答えはどれも「知らない」という残念なものだったが、高杉は確かに知っているような顔をした。



「あのアホの知り合いか？」

「っ！ 知ってるの！？」


思わず高杉の肩を掴み、声を荒らげた。来島が銃を構えてなにやら叫んでいたが、そんなもの耳に入らなかった。



ようやく、期待していた返事をもらえたのだから。



「知り合いも何も、あいつはうちと手を組んでる宇宙海賊だ」


「晋助様！？ どうして侵入者にそうもペラペラと話すんスか！」




ーーー・・・宇宙海賊。

どこで何をしているのかと思っていたが、まさかそんなことを。しかも高杉と手を組んでると。



なるほどね。



「見ず知らずの人間に話してよかったの？」


「見張りを音もなくやってる時点で、人間なわけあるめェよ」

「……気づいてたんだ」



高杉は顎で傘を指し、「それを見たらわかる」と怪しげな笑みを浮かべた。



夜兎族が傘を用いることも知っているのか。お兄ちゃんと繋がりがあるから当たり前だろうが。



「神威に…お兄ちゃんに会いたいんだけど、どこにいるの」



「……俺の船に乗りゃァ三日で会えるぜ」



(おっと、それは想定外)



.

11.男には貢ぐな、貢がせろ→←9.女の嫉妬は可愛いもんだろ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す