何故か乙女ゲームで悪役になった私の破茶滅茶ストーリー

18話【友達ができる事の喜び】 ページ18

「思伊峰 未也です。よろしくね」


昨日みたいな堅苦しさを頑張って捨て、なるべく笑顔で話す
そうすると相手も微笑んでくれた、うれしい。


「その委員長、未也さんの隣の総義さんみたいな感じだから女子からの人気が高いらしいよー」


つまり……攻略キャラということか？
まぁとにかく、攻略キャラって事だ。近づかないでおこう




「藤峯さんは、なんでボランティア委員会にしたんですか？」



「んー、意外にサボりやすいでしょ」



「確かに、ほかの委員会よりも楽ですよね」



「そうそう、あ、あと未也さん。その堅苦しい話し方やめてよー、なんか話しにくいじゃん」



「えっと、わ、わかった。」



「おっけー」





すげぇ。この子凄い。
流れるような会話、いつの間にかまるで友達のような話し方

これがリア充7日。



まるで私を愛動物のように撫でる彼女。スキンシップ多い
いや、そんなことよりこれは友達と言えるのではないか？否言えるだろ

つまり友達が出来たってことになる。



まじか。出来ちゃったのか友達が。

ノーリアクションのように文明からは思えるが、かなり嬉しい
否、滅茶苦茶嬉しい。言葉にならない嬉しさだ




「えっと、これからよろしくね」


「よろしくねー」




そう言うと彼女は前を向く。
叫びたい。叫んでエベレストから紐なしバンジージャンプをしたいくらいに兎に角はしゃぎたい
いや、はしゃぐ前にこんな事をしたらヤバいけど。それくらい嬉しい


嗚呼、語彙力が低下してる
だけど、それくらい嬉しいって事なんだと思う

今まで家でひたすらにブルーライトを浴びていた私にとって、こんなにも嬉しいと思えることは殆どなかったと思う




「こ、これが友達」




一人喜んでいる間に、一時限目のチャイムがいつの間にか鳴っていた。



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