自〇愛好家の自〇仲間

雨 ページ5

アラームの音で目が覚める



嗚呼、今日も一日が始まってしまう





洗面所へ行き、鏡を見ると頸の痕が少し薄くなっていた
今までの痕よりも早く治りそうで安心した
其の後、肌がツンとする程の冷たい水で顔を洗う
冷たいと云う事で目が覚めるだろうというなんと原始的な方法だろうか





歯磨きを済ませ朝食を摂る
今日の朝食はトーストに目玉焼きといった、極々普通の朝食だ
否、これしか上手く作れないというのも有る






食事を食べ終えソファに座りニュースを眺める







＿＿＿＿今日正午頃から雨が降りその後次第に強まって行く予報です






『はぁ…今日は雨かぁ……』






雨なんて気分が重くなる
天気痛持ちだと更に辛い。頭痛、吐き気、気分の沈み
頭痛薬を事前に用意して置こうと決めた







一先ず頭痛薬を取りに行こうとソファを立ち上がると足元に何かが当たったのを感じた


何かと思い拾い上げると其れはレシートだった
購入したものはクリームで近くの薬局で買ったようだ







私こんな物買ったっけ…？と不審に感じ記憶を探るが身に覚えが無かった






きっと気の所為だろう













午後になり頭痛が酷くなってきたので更に酷くなる前に頭痛薬を飲む事にした






1錠飲み終えた時、私の中でこれを過剰摂取すれば死ねるのでは？といった考えが浮かび上がってきた







そう考えたら凄くワクワクした
この頭痛もこの世界ともさよなら出来る






唯、私は出来れば苦しんで死にたくは無い






悩んだ末、前買った飲みすぎると毒になる薬を試そうと思った





苦しいか分からないが物は試しだ







1錠、然して2錠、3錠、4錠と続いて行った






これ程飲めば毒だろうと期待し効果が現れるのを待つ












暫くした時、目の前が指で目を回されたトンボのように歪んで行った、
嗚呼、私…遂に……




吐き気もする
体に力が入らない
過呼吸が止まらない



思考だけが唯働くばかり







太宰さん…置いて逝ったら怒っちゃうかな







あれ、何故彼が出てきたのだろうか
彼がこんな事で怒る訳が無い






其れは今の私に知る由もないのだけど

光→←痕

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す