【刀剣乱舞】うちの主は死にたがり (ページ16)

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あの後冷たいオーラをまとった薬研の元に連行され無言で手当てをされた。

途中途中でわざと傷口に消毒液かけてたから多分すごく怒ってる。たぶん。

薬研「…大将」

「はい゛っ！」

薬研が包帯を巻くのを「綺麗に巻くなぁ」なんて思いながら見ていたら急に呼ばれてびっくりした。変な声出た。

薬研「…今回はどうした」

「…割れた茶碗のかけら見てたら……つい…」

正直にやった理由を白状するとやっと薬研が顔を上げて怪訝そうに眉を寄せた。

なんでそんな顔するの…

薬研「……あのな大将。やらないのが一番だがやるなとは言ってねぇ。
けどな、そのまま放置しようとするのはやめてくれ。

…俺たちは血の匂いには敏感だし戦場でしか吸うことがない香りをここで嗅いでしまうと昂ぶって大将に何するかわかんねぇぞ」

「……善処します」

薬研「おう、分かったならあんたの部屋から出るあの香りなんとかしてくれ」

鼻が麻痺しそうだ、と言う薬研は説教中に手当を終えていたみたいで私は急いで審神者部屋に向かった。

「あっ、薬研手当ありがとう！」

薬研「……ハァーー…」

鶴丸「あれはほんとにわかってるのか怪しいな！はっはっはっ！」

薬研「笑い事じゃないし床下から出てくるのはやめてくれ旦那……」

・・・

部屋まで戻ってくると障子が開いていてお香の匂いが外にまで漏れていた。

うわっ、臭っ！こりゃ人間でもやばいのに神様はとんでもないだろうな……すまん…

一人もそもそとお香と血を片付けようとしゃがむと後ろから声がかかって思わず変な声を上げてしまった。不覚。

「びっ、……くりしたなぁ…どうしたのぎねと獅子王」

御手杵「どこ行ってたんだよ主～」

獅子王「おっ、帰ってきたのか！ここがあんまり臭いからそいつ片付けようと思ってますく持ってきたんだ」

「えっごめん。薬研のとこ行ってた。すぐ片付ける！ごめん！」

御手杵「いいっていいって！俺等がやるから！」

獅子王「主はそこ座ってな！」

腕怪我してんだろ？
となんともイケメンなことを言うぎねと獅子王。
う～ん、うちのDK組はこんなにイケメンだったっけ？？

それからあっという間に綺麗にしていくぎねと獅子王。
なにもしないのも悪いと思ってちょっと書類を片付けようと手を伸ばしたら無言で見られた。圧がすごかった。