白より黒

白色．9 ページ9

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小さい頃からシンデレラだの、美女と野獣だの、白雪姫だの、

物語全部は知っていたけど、憧れるほどのものではなかった。



むしろ、小6っていう大事な時期からジャニーズで好きなダンスや歌を上達するようにしてきたから


考える暇など、なかった。






360度男子だらけが慣れてしまってからなのか、脈アリ？っていう感覚も無い。


恋愛話とか、全然興味なかったし
逆に言えば、下ネタに飢えてる男子の方が多かったから


堂々と下ネタを話されたりされてたけど




私的には安定すぎる無視をして、これまでやってきた感じだ。






22にもなって、初恋初彼無しの人生。
別になんともないけどさ。


一生、このグループで


一生、ジャニーズで




笑って、踊って、歌って、話して
たくさん経験して、また壁にぶつかる




そんな日々を送れれば、人生華が咲っぱなしだと思ってた。









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バンバン送られてきたメール。うるさく鳴り響く着信音。

仕方なく起き上がり、携帯を手に取る


着信音や、メールの差出人は姫花ちゃんだった。




" 今日の入りは早めにっていう変更あったんだってー！ " っということらしい。



時間も時間なので、マネージャーから言われた時間よりも2時間早く外へ出た。







まだ7時という早さ。
私も、若干の違和感を感じてた。


変更なら変更と、マネージャーから連絡入るはずなんだけどな…

遠回しにメンバーの姫花ちゃんに伝えるなんて。





そんなことを思いながら、楽屋のドアを引く。



メンバー全員揃ってて、「 遅いなぁ、お前は 」なんて笑われたら嫌だなあ。



ふふって笑ってられたのもその時だけ




私の目の前に入ったのは、メンバー全員じゃなくて




姫花ちゃんだけ。









姫「 おっそ。 」









また昨日のように、いつも見る表の顔の姫花ちゃんじゃなくて

声も顔も、全部裏の姫花ちゃんがそこにいた。









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