白より黒

白色．44 ページ44

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ある人が、私を可哀想だと言った。








＿＿「 お母さん、 自 殺 ですって？ 」


＿＿「 まぁ、可哀想 」









ある人が、私を殺そうとした。









＿＿「 何で生きてんの？ 」


＿＿「 引き取るのこっちなんだからやめてよ 」








私のお父さんは逃げた。
兄も姉も、弟も妹もいない私にとって

最悪な状況に置かれていた。



親戚中集まって、私をどうするか話し合った。


最終的には生きてて悪いと責められた。
死ねと1回殴られた。



でも、誰かが止めたんだ。





こいつはジャニーズだと、
顔を傷つけるなと、
私が引き取ると、




言葉が出ない私、その場に倒れてる私に手を差し出し、「 立てる？ 」っと微笑む。

その手は暖かくて、優しかった。









＿＿「 私さ、家に帰るの少ないんだ 」

＿＿「 私って言うのもおかしい？…おばさん、かな？ 」








少し会話して、「 決まったなら帰る 」っと言って立ち上がり始める親戚の人。

「 本当に酷いよね 」って私の耳元でコソッと言う。









＿＿「 これからビッグなジャニーズになるかもしれないのに 」

＿＿「 見逃したのを後悔させなきゃね？ 」









また、ふふって微笑む。









＿＿「 あとさ、おばさんね、訳あって家に帰れないんだけど… 」









一軒家、広いから自由に使って。



にひってめいいっぱい笑うおばさん。

ふわふわしてて、何を考えてるかわからなくて、どこか掴めない。


ああ、大毅みたいな人だ。なんて思ってた。




この人なら大丈夫かなとか、
少しぐらい警戒するのはやめようかなとか


そう思うと、私も自然と笑えてた。









＿＿『 ありがとう 』









" やっと笑った！可愛い！さすがアイドル！ "

なんて騒ぎながらスマホをかまえて、カシャカシャとシャッター音。




満足したのか、3分後には「 行こっか 」っと手を握られる。

そのまま、手を引かれて、これから自分の家になる一軒家につく。



" 寂しくなるけど、たまに帰ってくるからさ "





そんな言葉を信じて、何年も待った。

なのに、







ナゼキテクレナイノ？








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