白より黒

白色．17 ページ17

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少クラの収録も終わったであろう時間。

私はまだ、動く勇気も出ずにレッスンスタジオで苦手なものを片っ端からやってた。



ダンスやろうかな。なんて思いながら立ち上がった時に

ガチャっとドアが開く音。



振り向けば、望が立っていた。







携帯の電源ボタンを押して、その場に置く。
" 望 " っと言って笑おうかななんて思ったけど



思いっきり床に押し付けられたから、それはできなかった。









『 …、っいた…い…… 』



桃「 ほんまに…お前、最低やな… 」









私の腕を掴んで、こんな空気じゃなかったら
ドキドキの床ドンだったはず。

望の力は、流星が叩いた力より何倍も強くて

ただ、私を上から下に見る望が怖かった。









桃「 なにか言ったらどうなん… 」



『 … 』



桃「 黙んなって言っとんねんｯ！！ 」









それは、姫花ちゃんのせいで狂ってしまったの？
昔から私の不満が混じっているの？

何でそんな怒鳴るの？
何でそんな怒るの？
何でそんな睨むの？
何でそんな…









『 っ、あああああああｯ！！！！ 』









望が姫花ちゃんのせいで狂ってしまったのなら、私はみんなのせいで狂ってしまったと思うよ。


だって、私ですら




コントロール不可能だもん









桃「 …っさい… 」



『 …早く、離して 』



桃「 はぁ？ 」



『 離して 』









生意気。うざったらしいわ。


なんて呟かれながらも離してくれた。

強く、強く握られた私の腕は
赤くなって、痛いってもんじゃなかった。




少し口角を上げながら「 死ね 」なんて口パクで言いながら出てく望。


私はすでに、息をすることすら忘れてしまうほどボーッとしていた。








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