白より黒

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姫「 でも、冬ちゃん、言ってましたよ？
メンバーといると疲れるから女優考えてるって 」








…女優？考えてる？

そんなこと、思ってもなければ考えたことも無い。
一生この仕事で、WESTで、キラキラしてたいって…



ダンス習い始めた頃から、自分の歌が人を笑顔にするってわかってから、

本気に取り組んできた私の努力も知らないで…




少し口角を上げながら笑う姫花ちゃんに、がっと胸ぐらを掴んで怒鳴る









『 …っざけんな！！！ 』









おー、こわこわ。
っとメンバーには聞こえないぐらいの声で余裕そうに、また笑う。









姫「 だって、本当ですよね？話したじゃないですか、神山くんが来る前に 」



『 嘘も程々にして…… 』




姫「 本当のこと言ってますよ？ 」









私の声と姫花ちゃんの声しか響かないスタジオ。
スタッフ、メンバーさえも黙って俯いてる


どっちが嘘か、本当か、まだ迷ってるんだと思う。





でも、みんな、私は女優に進みたいなんて相談したことある？

女優良いよねって言ったことある？


淳太くん、

私のマネージャーから「 女優の仕事来てるけど、どうする？ 」って私に伝えてたの聞こえてたよね？



それで、断ってたよね？




「 ジャニーズ1本にしたいです 」って。



これまでより、ずっとダンスの技を覚えたいからって
メンバーとの格差はつけたくないからって




淳太くん、何も言わなかったけどほっとしてたよね？









黄「 ……ほんまなん？俺らと一緒は嫌なん？ 」









なのになんで、
こんな女のせいで忘れてしまったの？









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