18.勇気と緊張 ページ18
*
神山くんと会話してしまった。
「おはよう、しげ」
「おはよーさん」
いつも通りの会話が向こうから聞こえてきて
朝からうるさい心臓が、更に早まっていく。
神山くんに"いつでも話しかけて"と言われたものの
どうやって話しかければいいのか、
何が正解なのか……いくらシミュレーションしても
全くわからなくて。
結局、睡眠時間が2時間という圧倒的睡眠不足で
なんとか重い体を引きずって学校にやってきた。
「瀬良ちゃん、おはよう」
『っ、あ、あ、おおお、おは、おはよう?』
「何で疑問?」
心臓の音も、動揺も、隠せきれない。
「なんか神ちゃん、ご機嫌やね」
「そう?いつも通りやない?」
「まぁいつも通りやねんけど……
なんか、いつも以上にニコニコしとる?」
「気のせいやって」
そんな会話も露知らず
チラチラと神山くんを見ながら、
話す隙を一生懸命探る私であった。
* *
神山くんと話そうと思い始めてから4時間
時間だけが過ぎていく度、緊張は増す一方。
"あ、今一人だ"
と思って立ち上がった瞬間
神山くんの机の周りに誰かしら寄ってくる。
生徒会の仕事だったり、普通に頼み事だったり
私がどれだけ勇気を振り絞っても無理な
勉強教えて……だったり。
ま、まぁ、神山くんは人気者というか
有名人というか??
安心、信頼、人柄の良さが凄いからね!
神山くんに絶え間なく人が来るのは……
仕方の無いこと……なんだけど……
はぁ、とため息を漏らした時にはもう昼食の時間。
もうだめだなあ、なんて思いながら
あの時からまだハマり続けてるパンを机の上に出す
……と、
「あ、それ瀬良も好きなん?」
横から降り注いだのは、昨日近距離で聞きすぎて
幸せで耳が死にそうだった声。
神山くんの、透き通った声。
『え、えっ……かみやま、くん?』
「ふふ、そうやで。神山くんやで?」
"全然こーへんから、俺から来てもうた"
なんて言いながら前の席の椅子に座って、
"借りるな?"と私の机にパンを置いた。
パニックで緊張とか動揺とか呼吸とか
全てわからなくなって
ただ出たのは一言。
『パン、すきです』
だった。
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そらジロー(プロフ) - 過去の作品から読ませていただきました。読んでて、ずっと読みやすい作品もありましたが、この神山くんの話はすこし、文の書き方などがスッキリしていない為、特に読みにくいなぁと思いました。学業との両立は大変ですが、応援してます。 (2021年11月3日 9時) (レス) @page1 id: 614ab98b9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます。何回も見てくださるなんて…とても嬉しいです!!最近、リアルがバタバタしてしまっているので更新が遅くなりますが、飽きずに最後まで見てくださると嬉しいです! (2021年2月27日 0時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - とてもおもしろいです!何回も見ちゃってます。更新頑張ってください!応援してます (2021年2月26日 18時) (レス) id: 030ed8b055 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽてとふらい。 | 作成日時:2021年2月17日 0時