グズマによく似た奴の話 (ページ3)

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過去Ⅰ(約8歳ごろ) ページ3

頭に、脚に、腕に、全身に染み渡る痛み。
それと同時に俺の目から涙が流れ出す

父「A～これは、お仕置きだ。」

貴『あっ、あ”あ”』
俺の髪を鷲掴みにして持ち上げ更に痛みを付け加える

父「俺は！なんて言った！？”何やってんだA！！”」

貴『え”―あ”ああ・・・』

ゴルフクラブが凹むくらい弄り続けられる苦痛、自分でもこう思った。

「早く壊れてくんねぇかな？」

父「俺は優しいから今日はこんくらいにしといてやるよ」
クソ野郎は高笑いをしながら牢屋から出ていった

貴『いだい・・・・う”！』

もはや感覚が麻痺程の脚に何かが当たる
ふと視線を下げるとそこに居たのはポケモン

”コソクムシ”だ。
俺が好きなタイプのポケモンだ。そして、ここから出るただ一つの光だ。

俺は体を縮こまらせコソクムシに近づくと、こちらに気づいたのか振り向かれた

貴『ここから出たい・・・手伝って？』
必死な声だ、震えるような掠れた声を絞り出した

コソクムシは言葉を理解したかのように俺に寄り添ってきた、と同時に扉が開かれる

父「何やってんだァ！？A～～」

絶望的だ・・・・・
グッと目を閉じるもあの痛みはいつになっても襲ってこない。

目を少し開けると父が倒れていた

そしてその前にはコソクムシ、助けてくれた。
しかし父がまたいつ起きるかも分からないので俺たちはその家から逃げ出した

素足だからか痛かった、

でも今までの苦痛とは比べ物にならない

貴『逃げよう！コソクムシ！！』

そして、ここからが絶望と苦しみの始まりだった