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結局、ヒナから手帳を奪う手段は見つからず。
やっぱり言いなりになるしかないのか……と諦めかけていた。
もちろん、あんな人の言うことを黙って聞くなんてことはしたくないし、そんなの悔しくて涙が出そうになる。
でも、この世に一枚しかないお母さんとの写真とみんなとの関係、ふたつを天秤にかけたら
"A、お母さんの子に生まれてきてくれてありがとう"
……私はやっぱり、お母さんのことを……
「Aだ｣
『……凪くん』
台布巾を手に持ち机に手を置いて立っていたら、後ろから声をかけられる。振り向くと凪くんが目を丸くしながら立っていた。
「久しぶり」
『え、ちょ』
大きな歩幅でこちらに近づいてきたと思いきや、切羽詰まったような顔で私を腕の中に閉じ込める。
突然のことに頭がショートしかけた。
え、なんでこの人普通に抱きついてるの……？
っていうかこんなところヒナに見られでもしたら……！
『はな、離れてよ…！』
「……A、なんか痩せた？」
『ハ？』
腰に巻き付く凪くんの腕の圧が強くなる。
その分彼と密着してしまうわけで……。
凪くんの心臓がすごい速さで動いてるのが聞こえて、更に恥ずかしくなってきた。
『な、凪くん心臓すごいよ……苦しいんじゃないの？』
だから早く離して……！
「いや興奮してる。久しぶりに会えたから」
男と違っていい匂いもするし。と髪に顔を埋められ絶叫しそうになった。
お風呂入っててよかったと今日ほど思った日はない。
「それよりマジで痩せた。腰とか折れそう」
『お、折らないでよ……』
凪くんが言うと、体格のせいで冗談に聞こえなくなる。
ていうかどさくさに紛れて色んなとこ触ってるし……
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ごりらに憧れてます - ちょっと控えめに言って神です。語彙力めちゃ高ですし……小説家なれると思います。応援してます！！最高でした〜 (1月19日 7時) (
レス) @page43 id: 930e13de40 (このIDを非表示/違反報告)
黎明(プロフ) - 話の構成が上手すぎて引き込まれました…！神作品を有難う御座います！ (10月10日 13時) (レス) @page22 id: 96c5df6fb7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨、ときどき猫。 - 私、最後の「彼との幸せな〜」を呼んだ瞬間、大泣きしました。枕に顔うずめてたら親に笑われました（笑）本当に心が温かくなる話でした！これからも投稿頑張ってくださいね！ (6月5日 21時) (レス) @page49 id: 5c49e2991a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - すっごい泣きまた！本当に素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月21日 0時) (レス) @page49 id: e67944ae95 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋﾗｺ - 素敵なお話をありがとうございました。ツナさんの暖かい気持ちに感動しました。生きることは決して楽しいこと、美しいことばかりではないけれども、それらはいつか糧となり実を結ぶのだと思います。私もいつか生きていて良かったと思える日が来るよう今を生きます。 (2023年4月2日 2時) (レス) @page49 id: 488b484064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2023年1月28日 16時
