episode7 ページ7
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｢……あれ、灰谷君？｣
何してるの？と声をかければ、気だるげそうな顔がゆっくりと上がった。
放課後、いつもより1時間ほど遅くなってしまったので早く帰ろうと昇降口まで行けば、何故か灰谷君が壁を背に突っ立っている
｢……お前は？なんで帰ってねぇの｣
｢あ、私は先生にわかんないとこ聞いてて……灰谷君は？｣
｢……傘、忘れた｣
ポツリ、と間の抜けた一言。
なるほど、確かに外は物凄い雨だ。朝から天気予報のお姉さんが言っていたし。
｢って！え、だから何？どっかで買えばいいじゃん！すぐそこのコンビニとか！｣
｢……弟いねぇから財布ねぇんだよ｣
｢はい？え、弟に財布持たせてんの？｣
｢そうだけど。んだよ悪ぃかよ｣
｢いや、悪かないけどシンプルにどういう神経してんのって思う｣
っていうか普通に馬鹿でしょ
確か今日は夜までやまないって言ってたはず。
｢もう〜〜しっかたないなぁ。はい、いれたげる。プリーズインマイアンブレラー！｣
｢間に合ってるんで｣
｢え、なんで！？どーてーだから！？｣
｢何をどう考えたらそのワードが出てくるんだよ。つかいい加減言うのやめろ｣
ちっ、と舌打ちする灰谷君
……どうしたんだろう。今日はいつもよりツッコミのキレと煽り体制がない気がする。
ていうか、なんか顔色も悪いような……
｢ねぇ灰谷君、もしかして体調悪い？｣
｢……なんで｣
｢いつもよりツッコミのキレがないから｣
｢は？てめーの判断基準どうなってんだよ｣
｢あと顔色悪そう｣
｢そっち先に言えよ｣
……もういい帰るわ。と雨の中にくりだそうとする灰谷君
え、待って、灰谷君体調悪いのに雨の中行っちゃって大丈夫なの？つか私が帰らせていいのこれ！？
もしこのまま雨に濡れていく灰谷君を放っといて、風邪からの肺炎なんか起こされたらどうしよう！？
なんで止めなかったんだって警察に咎められたりして……！
｢待って灰谷君！ストップ！ウェイト！｣
｢んだようるせーな…｣
｢やっぱり入って！風邪引いちゃうよ！｣
｢言いつってんだろ｣
｢よくないよ！灰谷君が肺炎なんか起こされたら私耐えられない！｣
｢起こさねぇよ｣
｢起こした人もいるんだよ！｣
大変だったんだからね看病するの！
｢ね？いい子だから…｣
｢あ？俺は犬か？｣
｢灰谷君学校休んだら、私も寂しいよ…｣
あと暇になる
｢……しゃーねぇな｣
貸せ。と傘が奪われる
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華恋(プロフ) - こんな素晴らしい作品を今まで見逃していた自分に嫌気が指す…タイトルの雰囲気からは想像できない感動が衝撃すぎて…まさに衝撃の事実…感動しすぎて語彙力失いました……どうしてくれるの作者様。() (8月14日 9時) (
レス) @page49 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - めちゃくちゃ心に刺さる･･･！つらい･･･！ (2022年2月9日 14時) (レス) @page48 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - 待って、マジで泣きそう･･･！！ (2022年2月9日 13時) (レス) @page39 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - マジで幸せになってくれ･･･！！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page33 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - まさか一虎のお姉ちゃんだなんて･･･泣きそうになりました･･･！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page28 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2021年12月25日 21時
