39episode ページ39
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｢やべ……もう動けねぇ｣
流石にやりすぎた……疲れた
家じゃ全然欲なんか湧かねぇのに、こいつを目の前にするとどうしてこんなにも溢れ出てくるんだろう
全く、人体の不思議ってやつだ
いや男の性か？
｢A……生きてっか？｣
｢…………死んでる｣
｢ははっ、そりゃやべーや｣
大事な彼女殺しちまったな。と天井を仰ぎながら言えば、ばか。と隣から弱々しい蹴りが太ももあたりに入る
｢もうどうすんの身体、めっちゃ痛いよ…歩けない｣
｢俺が介護してやるから安心しろ｣
｢はぁ？明日体育あるんですけど…出れないじゃん｣
体育好きなのに〜とごねるAに、また胸が締め付けられる
幸せの絶頂から一気に地獄の底まで突き落とされた感覚が、俺に纏っては離れない
｢お詫びに明日のノート、全部とってくれるよね？｣
｢……A、お前は……｣
学校辞めたんだろ
そうすんなり言えたなら、どれほど楽なんだろうか
｢ん？何？私がどうしたの？｣
くそ、なんでだよ。なんでこうなるんだよ
｢灰谷君……？……え？泣いてるの？｣
なんでAなんだよ
｢え、なに、なんで、｣
病気になるのはこいつじゃねぇだろ
死刑囚とか終身刑の奴とか、もっと悪いことした奴らは腐るほどいるのに
｢ごめ、私なんか変なことしちゃった……？｣
なんで、Aが……
｢いやだ…｣
｢え？｣
｢忘れんな｣
｢はぁ？｣
｢俺を、ひとりにするな｣
竜胆以外で俺を温めてくれるのは、お前しかいねぇんだよ
竜胆とは違う温かさが、俺を包んで生かせてくれている
だからお前がいなくなっちまったらもうダメなんだよ
お前がいなくなったら俺は多分、道を踏み外して二度と元には戻れない
その時は竜胆も道連れで、地獄までの橋を渡るんだ
｢ひとりにって……え、ほんとにどうしたの……｣
｢頼むからせめて、俺の事だけは、｣
｢は……？
……そ、別に、そんな心配しなくても私は灰谷君のそばにいるし、忘れたりなんかしないよ？｣
｢………言ったな｣
｢い、言ったよ？ねぇ、ほんとに大丈夫？｣
ほら神様、聞いたか？
Aは俺のこと忘れたりなんかしないし、これこらもそばにいるってよ
だから、許さねぇからな
Aから俺に関する記憶奪ったりなんかしたら、地獄から這い上がってテメェの首引き裂いてやっからよ
お前なんかにAはまだ渡さねぇかんな
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華恋(プロフ) - こんな素晴らしい作品を今まで見逃していた自分に嫌気が指す…タイトルの雰囲気からは想像できない感動が衝撃すぎて…まさに衝撃の事実…感動しすぎて語彙力失いました……どうしてくれるの作者様。() (8月14日 9時) (
レス) @page49 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - めちゃくちゃ心に刺さる･･･！つらい･･･！ (2022年2月9日 14時) (レス) @page48 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - 待って、マジで泣きそう･･･！！ (2022年2月9日 13時) (レス) @page39 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - マジで幸せになってくれ･･･！！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page33 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - まさか一虎のお姉ちゃんだなんて･･･泣きそうになりました･･･！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page28 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2021年12月25日 21時
