38episode ページ38
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｢あーーー、おなかいっぱい｣
｢お前意外と食うんだな｣
｢悪い？｣
Aがツンと唇を尖らせるから、いや嘘だよとは言えなくなってしまった。可愛くて
2枚くらいしか食ってなかったのに、食いすぎもくそもあるかっつーの。
｢お前、もっと食えよ｣
日に日にやせ細っていく体が、見ていていたたまれない
それは、痩せていく理由もある程度分かってるからで。
｢あー、なんかたまに食べるの忘れちゃうんだよね｣
｢………危ねぇな｣
これからは、飯ん時も電話しなきゃな
｢あ！灰谷君コーラ飲む？｣
｢うん、貰う｣
｢はーい｣
待っててね〜と軽い足取りで部屋を出ていった数秒後、両手に缶コーラを持ったAが帰ってきた
そんなAからコーラを受け取り、俺は缶を空ける事が出来たというかまぁ普通に開けられたんだけど
Aは、ペットボトルとは違う構造の缶のフタに苦戦しているようだった
｢……A、こっち飲め｣
｢え？あ、うん……ありがとう｣
初めて缶を見たなんて、あるわけない。
海は見た事なくても、流石に缶ジュースくらいはあるだろう
こうして、日常生活も奪われていくのか……
＊
｢じゃあ、そろそろ行くけど一人で大丈夫か？｣
時刻はPM11時
母親が居ないといえど、流石にこれ以上女一人の家に居座るのもな……と、珍しく俺の変な常識的良心が働いた
｢うん、今日はありがとう｣
｢いや、俺こそ急に悪かったな｣
｢何言ってるの、楽しかったよ！｣
この"楽しかった"に、ベッドの上での事も含まれてるのかな……なんて思ったり。
｢じゃあまた、えっと……｣
｢またメールして？私基本何時でも平気だから｣
｢あぁ。わかった｣
じゃあな、と玄関の取っ手に手をかけた時
背中あたりに、人肌を感じた
やけに柔らかくて、温かい人肌を。
それを裏付けるように、俺の腰には細い腕が巻かれている
｢……寂しい？｣
｢うん…｣
｢まだいていーの？｣
｢うん｣
｢我慢できねぇかもよ｣
｢いいよ…｣
くるり、と振り向いた俺は、靴を乱暴に脱ぎ捨てて、
｢きゃ、｣
Aを抱き上げまたベッドの上へと優しく投げ捨てる
頬赤くさせてるくせに、嬉しそうな顔してやがるから、また俺の脆いストッパーが外れてしまって。
そのまま本日２回目の事へと及んだ
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華恋(プロフ) - こんな素晴らしい作品を今まで見逃していた自分に嫌気が指す…タイトルの雰囲気からは想像できない感動が衝撃すぎて…まさに衝撃の事実…感動しすぎて語彙力失いました……どうしてくれるの作者様。() (8月14日 9時) (
レス) @page49 id: 92a816f288 (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - めちゃくちゃ心に刺さる･･･！つらい･･･！ (2022年2月9日 14時) (レス) @page48 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - 待って、マジで泣きそう･･･！！ (2022年2月9日 13時) (レス) @page39 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - マジで幸せになってくれ･･･！！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page33 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
千珠 - まさか一虎のお姉ちゃんだなんて･･･泣きそうになりました･･･！ (2022年2月9日 12時) (レス) @page28 id: cf6ad1b61e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2021年12月25日 21時
