episode101● ページ11
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｢もうやだ……お母さんも隆君も佐野も、誰も私の事なんか必要としてないんだよ……｣
｢そんなことねぇよ！少なくとも三ツ谷は｢隆君は佐野のために！私と別れて佐野のそばにいてくれって言った……！｣
｢なっ、｣
三ツ谷が……っ？
知らなかった……
だからAは俺と話をしようとしてたのか…？
｢誰も、私の事なんか見てない……
怖いの、消えちゃいそうで……｣
｢っおい！？A！？｣
ふにゃり、と急に全身の力が抜け、俺に寄りかかるA
よく見てみれば、その愛しい顔はすやすやと寝息を立てていた。
一筋の涙の後を残しながら。
｢ごめんな、A……｣
返事の返ってこない体を強く柔く抱きしめた後、バイクを押しながらAをおぶって家まで歩いて帰った
かなり久しぶりにおんぶしたAの体は、以前よりもすこしばかり……いや、かなり軽くなっていて。
そういやダイエットしたってエマに話してたっけななんて、もう戻ってこないあの暑い夏のことを思い出す。
｢ただいま｣
｢おか〜って、え！？！？A！？｣
なんで！？と顔を青くしながらこちらに駆け寄り、俺から眠っているAの体を受け取るエマ
｢なっ、どういうこと！？｣
｢いや、なんかさ……たまたまAと出くわしたんだけど、熱あったっぽくってさ…ぶっ倒れたから連れてきた｣
うむ。我ながら良い言い訳だ。
しかしエマは、何故Aの家じゃなくわざわざ元彼である俺の家に連れてきたのか怪しんでいた
｢あー、Aの家行ったんだけどよ、今日親居ねぇみたいなんだよな｣
｢そ、そうなの……？と、とにかくじゃあウチの部屋に……｣
手伝って！とAに肩をかそうとするエマから、Aの体を奪い抱き上げる
エマはてっきり自分の部屋にAを運んでくれるもんだと思っていたらしく、俺が自分の部屋の方へ歩き出したら顔をポカンとさせていた
｢ちょ、マイキー！？｣
｢俺の部屋で寝かす｣
｢はあ！？何言ってんの！？ダメに決まってんじゃん馬鹿？｣
｢うるせぇななんもしねぇよ｣
｢嘘だ！むっつりマイキー！｣
言っとけ勝手に。
あんな状態だったんだ。手なんか出せるかボケ
心配しなくても何もしねぇっつーの
｢……さ、…の｣
｢え！？あ、寝言か…びっくりした｣
……多分。
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kanasimi - マジで泣けました！ 3回も!! 感動しました！ (2022年12月10日 2時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続き楽しみにしてます♪ (2022年4月19日 7時) (レス) @page45 id: 99859047d6 (このIDを非表示/違反報告)
たむら - 更新ありがとうございます！！今回もいいところで終わって...次回が気になりすぎますっ！！主さんのペースで更新していただけたら幸いです🙇♀️ (2021年12月2日 20時) (レス) id: e5799c3cbd (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！！！気になる所で終わってるのも流石です。次回更新楽しみにしていますね(*^^*) (2021年12月2日 20時) (レス) id: db1b503228 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - コウさん» めっちゃ好きです！！笑 (2021年12月2日 8時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2021年9月30日 23時
