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僕は急いで,ブレザーを手に取る


『ハァハァハァ……なんでッ!』


電話を貰ったあと,すぐに行くと言い


すごい速さで走っている


何回か転びかけたけれど,そんな事いって

られない


『なんでッ!』


溢れた涙が止まらない,


あんなに,元気だったのに

人が死ぬ事は知っていた

けれど,こんなにも悲しくて,胸が張り裂け

そうになる悲しみなんて,知らない


病院の前まで来る


涙を拭き,悠仁君の前では泣かない様に


目が赤くなるの気にせず


悠仁君は泣いていた顔をあげ


僕を見た


虎「爺ちゃんからAに伝言がある

自分らしく生きろ,

たとえその生き方が

自分と違う生き方でも

死ぬ時に,胸を張れる様な人生を歩めよ 」



その伝言を聞いて さっきまで止まっていたはず

の涙が一気に溢れた


僕らしい生き方なんてとうの昔に否定した


胸を張れる人生……


その伝言を胸に刻み,ずっと頭の中で

繰り返していた


看護師「うん、必要な書類はこれで全部」



虎杖「ウッス、お世話になりました」



『お世話になりました』


涙も止まり,ポジティブに考えよう

じゃないとじーちゃんに怒られる,

僕もいつもの調子に戻る

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作者名:イオ | 作成日時:2020年8月11日 23時

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