第三十七話 ページ39
死んだら元の世界に戻れるのかな…。
あぁ…でも…
私はトラックに轢かれそうになっていた。元の世界でも私は死んでいるかもしれないんだ。
この世界にも…元の世界にも、私の居場所なんてない。
ここで死んだら…私はどうなるのかな。跡形もなく、魂諸共消える?
「……矢張り貴様…あの鬼狩りを知っているな…?それ以前に…お前は鬼狩りの組織に近しい者か」
それは……やだなぁ…。
「…いいだろう、貴様はもっと違う使い方をしてやる」
『(あ…リボン…)』
先程頭を掴まれたせいで解けたのだろう。赤い色が所々濃い色になっている。
『(汚しちゃったな…。むいくんに貰った…大切な物なのに)』
むいくん……むいくん。会いたいよ。
『むい…くん…』
大好き…。
「生きるか死ぬか…。それは貴様次第だ」
瞼が重くて視界が霞んでいく。
最後に見えたのは、自分に向かって落ちてくる赤黒い血だった。
私がこの世界に来た意味って…結局何だったんだろう。
何もせずに…出来ずに…死んでいく。
神様…今度は私みたいな何も出来ない馬鹿を寄越したらダメだよ…?
だけど…もしまた…この世界に来れたなら
どうか、たくさんの人を助けられる力が持てますように。
願わくば……大好きな彼と…ずっと一緒にいれますように。
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uru(プロフ) - 愛NAさん» ありがとうございます!自分ではまだまだと思っているのですが、そう言って下さり嬉しいです!!これからも頑張ります! (2020年8月18日 19時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
愛NA(プロフ) - 小説の書き方上手過ぎませんか…??ちょっとシリアスだったり面白かったり、何かもう色々と凄って思いました。陰ながら応援させて頂きますね…! (2020年8月18日 18時) (レス) id: d66500f3cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憂流 | 作成日時:2020年8月2日 15時