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#11 ページ12

「あー、癒されたい」

もう何度目か分からない独り言を硝子は溢す。

「夏油、Aはどこ?」

「私が知る訳無いだろう」

「最近抜け駆けしてる癖に」

抜け駆けとは酷い言い方では無いか。偶々、会う機会が多かっただけだ。

「連絡しないのかい」

「出ない」

そんな馬鹿な。

「夜、電話しても出ないんだよね」

「夜だからじゃないのか?Aは寝るのが早いのかも」

「かね〜」

と、そこで乱暴に教室の扉が開けられた。悟だ。しかも、誰が見ても分かるほど苛ついている。

「どうしたんだい?」

「べっつに」

別にという顔では無い。これまた乱暴に自分の席に座った悟は肘をついて私を見た。というより、睨んだが正しい。


「傑、お前さあ。あの後輩が好きなのか?」


「………は?」

「え?何、夏油好きな奴いんの?」


苛つく悟を見て、関わらない様に無視を決め込んでいた筈の硝子が体を乗り出して食い付いてきた。

「…もしかしてA?うわっ、」

「うわって酷く無いか。それに好きな訳では…」

「絶っっ対やめとけ。人生狂わされるぞ」

「ちょっと。どっちかって言えば狂わされるのはAの方でしょ」

顔を顰めた硝子に思わず苦笑いする。

「硝子はさっきから私に対して当たりが強くないかい?」

「可愛い後輩と可愛くない同級生。取るのは決まってる」

「…そうだね」

それから、まだ不機嫌そうな顔をしている悟を見やる。

「それで、悟はまた私に八つ当たりかい?」

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憂流(プロフ) - つっきーさん» こちらこそありがとうございます!とても丁寧に、そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです…! (2021年8月4日 9時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
つっきー - 訂正…このカプ?が一番好きです (2021年8月3日 23時) (レス) id: eaffa75066 (このIDを非表示/違反報告)
つっきー - もう何年か占ツク読んでんだけど、こんな読み終わった後に満足感と達成感を味わったのは初めてです…。有賀うございました、何気に今まで見た中でこのカプ?が好きです。 (2021年8月3日 23時) (レス) id: eaffa75066 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:憂流 | 作成日時:2021年4月5日 21時

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