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数日後。
『……あ』
硝子を探している途中、自販機横で眠る五条悟を見つけた。私は思わず側に近寄り、彼の目の前にしゃがむ。
『……』
光に照らされて彼の白い髪がキラキラと輝いている。眠っていると、端正な顔立ちがより際立って見えた。だけど、その顔にはまだあどけなさが残っている。
……可愛い。
いつもはすごくかっこいいのに、寝ている姿は何だか幼くて可愛いわ。
緩む頬を押さえながら五条悟の寝顔を暫く見つめた。それからふと思い至り、周りに人がいないか確認する。誰もいない事を確認した後、私はもう1度五条悟を見つめた。
『……悟、好き』
普段は恥ずかしくて言えないけど、寝ているあなたになら。
『(…悟…悟。ああ…不思議)』
好きな人の名前すらこんなに愛しく感じるなんて。それが嬉しくて、すごく幸せだと感じる。
…やっぱりすごいわ、五条悟は。
彼の姿を目にしっかり焼き付けてから、私はまた硝子を探す為にその場を去った。
ーーーーー
「………」
Aが立ち去った直後、五条はゆっくりと目を開けた。
''……悟、好き''
「……ずる」
そう呟き、顔半分を手で覆う。その耳はほんのりと赤みを帯びていた。
''前から思ってたけど、Aは何で五条だけフルネーム呼びな訳?''
それから息を吐きながら、数日前のファミレスでの事を考える。本当はあの時聞こうと思っていたが、どうも間が悪かった。
「悟、こんな所にいたのか」
「…傑」
此奴がいたのも理由の1つだ、と五条は心の中で付け足した。
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ななき - もー死ぬほどキュンキュンとまりません、もっとお願いします!!!!!!?!!!!!! (11月30日 23時) (レス) @page46 id: f371c2d5cf (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 水泳進化人さん» 嬉しいです!ありがとうございます!! (2021年6月28日 17時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - あー…好き、めちゃめちゃ好き…それだけです。 (2021年6月19日 19時) (レス) id: ddf2ca19b2 (このIDを非表示/違反報告)
憂流(プロフ) - 星空の砂時計さん» ありがとうございます!!更新ゆっくりですがこれからもよろしくお願いします!作品、機会があれば読ませて頂きますね…! (2021年4月17日 23時) (レス) id: 275269a074 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月17日 16時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:憂流 | 作成日時:2021年2月15日 18時