第百二十三話 ページ26
重傷を負いながらも攻め続ける不死川さん。
ここまで何度斬りかかっても、不死川さんの刃は黒死牟に一度も届いていない。ただ、黒死牟の攻撃も不死川さんに当たっていないから、戦力ダウンしていることは間違いないのかも。
しかしそれでも──
黒死牟は、不死川さんの攻撃を躱しざま日輪刀を踏みつけ動きを制す。刀を踏み、動きを制して首に刀を振り下ろすまでノータイムだ。
黒死牟の刀を玄弥の銃で止め、そのまま銃撃を加える。それでも、黒死牟は無傷だった。
「月の呼吸 参ノ型 厭忌月・銷」
今度こそ確実にトドメを刺さんと、月の呼吸の技を繰り出す。が、不死川さんの姿はそこにはなかった。
「次々と…降って湧く…」
「我ら鬼殺隊は百世不磨。鬼をこの世から屠り去るまで…」
悲鳴嶼さん!!
頼もしい人の到着にホッと安堵する。
「不死川、腹の傷は今すぐ縫え。その間は私が引き受ける」
「!!、はい、すみません」
悲鳴嶼さんが戦っている間に早く刀を抜いて加勢しないと。私は刀の柄に手を掛ける。
『(…せーのっ)』
ギギギ…と思い切り引っ張れば、柱から刀が抜けやっとの事で地面に降り立つ。
『(むいくん…。刺さった刀を抜く時、すごく痛かっただろうな。それでも戦う為に我慢して。本当にすごいな、むいくんは)』
あとは、体から刀を抜けば…。
「Aっ」
『…むいくん』
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作者名:憂流 | 作成日時:2021年1月31日 10時