第1話 : 初対面 ページ3
貴方side
(口に出てた…失礼なこと言っちゃったな…)
まぶたが、わずかだけどピクっと反応していた。
この人の落ち着きは、おそらく子供時代に子供になれなかったからだ。
過去に何かあったのかもしれない。
そんな人に向かって、あの言葉は酷すぎた。
『ごめん。ただ…神代くんの声が優しかったから』
類「それは嬉しいな。でも、どうして謝るんだい？」
『それは…だって…』
(だって…神代くんが悲しそうな顔するから。すごく分かりにくいけど)
類「しかし…人生2周目か…。いいショーのネタになりそうだ」
『ショー？あの、踊ったり歌ったりする？』
類「そうだよ」
(あ…)
この人は、本当にショーのことが好きなんだ。
目を輝かせて、手を口に当てて、こんなに熱中するほどに。
『もしかして、ここに来るのはショーのため？』
類「そうだね。それもあるよ」
『それも？』
複数あるということだろうか…
類「こんな辺鄙な場所だけど、教室にいるよりはよほど居心地がいいんだ」
『ふふ、それは言えてる』
類「…はじめて笑ったね」
『！』
驚いた。
あんなに柔らかく、はにかむように微笑まれるとは…
(でも…あれ)
『私、笑ってなかった？』
類「ああ、なにか思い詰めたような顔をずっとしていたよ。でも、今は穏やかそうだね」
(なんだか恥ずかしい…)
でも、確かに。
この人と話していると心が楽だ。
この人の心が読み取りにくいからか、この人の性格が優しいからかは分からないけど。
『ねぇ…この屋上にはよく来るの？』
類「ああ、そうだね。学校にいる間は、大抵ここにいるよ」
『明日も、来ていいかな？』
類「もちろんさ。待っているよ」
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そら(プロフ) - 穂花さん» 類くんの優しさを少しでも表現できていたら嬉しいです！ (2023年1月7日 11時) (
レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
穂花 - 類くんの優しさがとても感じられました。 (2022年11月6日 21時) (レス) @page14 id: 088ffe93fa (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - てるっぴーさん» ありがとうございます！更新遅くなってしまってごめんなさい！良ければまた見に来てくれると嬉しいです！ (2022年10月10日 11時) (レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
てるっぴー(プロフ) - コメント失礼します。めちゃくちゃドストライクなお話です！自分のペースで更新頑張ってください！ (2022年9月10日 10時) (レス) @page10 id: 312a74a89f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら | 作成日時：2022年8月17日 17時
