第1話 : 初対面 ページ2
私は普通の人間だ。
でも…たまに普通に生きられたらと思う時もある。
そんな私が屋上へ訪れた時から、この物語は始まった。
彼はこの物語を"ショー"と言う。
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貴方side
ガチャ…
少し錆びたドアを開けると、群青色の青空が広がっていた。
散り始めた桜の花びらが、屋上まで風に流されている。
『まぶし…』
？「おや、こんなところに観客が来るなんて珍しいね」
太陽の眩しさを仰ぎみていると、声が聞こえてきた。
声のするほうを見ると、紫色の髪の毛が風になびいていた。
(しまった、先客がいたか…)
とっさに引き返そうとしたが、相手が私をしっかりと目でとらえている。
あの目は…私を逃がさない目だ。
『どうも…まさか先客がいたなんてね。また明日引き返すよ』
？「もう行ってしまうのかい？せっかくだから、ゆっくりしていきたまえよ」
『え…』
(物好きな人だな。気まづくならないんだろうか…)
断りたかったが、彼はまだあの目をしていた。
好奇心が高い人なんだろう。
私に興味をもって、調べ尽くすまで逃がさないつもりだ。
こういうタイプの人間は、何を言っても大抵無駄だということを知っている。
『じゃあ、少しだけ』
？「嬉しいよ。僕は神代類」
神代類…
あの、よく噂になっている。
変人らしいが…見た目からはそうは思えないな。
『あ、そういえば隣のクラスだっけ』
類「ああ、知ってもらえてるなんて光栄だね。君は？」
『A A。同じクラスなったこと無かったよね？はじめましてだ』
類「そうだね。だけど、僕は君のことをよく知っているよ。ずっと前からね」
『え？』
ずっと前…
どこかで会ったことがあるのだろうか。
こんな特徴的な人、1度会ったら二度と忘れないと思うんだが…
類「運動神経がいいそうだね。マラソン大会も1位だったろう？」
『ああ、そういう…大したことじゃないよ。昔から体力には自信があるだけ』
類「そうなのかい？それでも、僕はすごいと思うよ」
『……』
妙に大人びた人だな…
落ち着きがあるというか、余裕があるというか、
それに他の人たちと比べて、この人は感情が読み取りにくい
『神代くん、人生2周目くらいしてる？』
類「え」
(あ…しまった)
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そら(プロフ) - 穂花さん» 類くんの優しさを少しでも表現できていたら嬉しいです！ (2023年1月7日 11時) (
レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
穂花 - 類くんの優しさがとても感じられました。 (2022年11月6日 21時) (レス) @page14 id: 088ffe93fa (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - てるっぴーさん» ありがとうございます！更新遅くなってしまってごめんなさい！良ければまた見に来てくれると嬉しいです！ (2022年10月10日 11時) (レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
てるっぴー(プロフ) - コメント失礼します。めちゃくちゃドストライクなお話です！自分のペースで更新頑張ってください！ (2022年9月10日 10時) (レス) @page10 id: 312a74a89f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら | 作成日時：2022年8月17日 17時
