第19話 ページ20
貴方side
「とにかく、学校は早めに来いよ。このままだと進級できなくなるぞ」
とだけ言い残して、相澤は帰って行った
私はその相澤の忠告に対して「分かってるよ」とだけ返して、手を振った
その後、相澤が作ってくれたおかゆを持って、再び転弧くんの部屋へ向かった
寝ていた時のために、なるべくそっと扉を開ける
『あ、起きてたんだ。おはよう』
「…うん」
私の姿を見るやいなや体を起こした転弧くん
まだ目を擦ってる
私が来る気配を察知して、起こしてしまったんだろうか
『調子はどう？』
「……ボーってする…」
熱がまた上がったんだろうか
そう思いながら、手をおでこに押し当てた
『ん〜……やっぱりまだ高いね』
「…」
『おかゆ食べれる？さっきのお兄さんが作ってくれたんだけど…』
「…」
何か…ものすごく嫌そうな顔でこっちを見てくる…
おかゆ嫌いなのか？もしくは相澤が嫌いなのか？
『食べれない？じゃあこれは私が食べるから、せめて水分補給を…』
「…食べる」
『本当？』
助かった…薬を飲ませたかったから
胃になにか入れた方がいいもんな
『はい、あーん』
「いい…自分で食べる」
『まあまあ、そう言わずに』
しぶしぶ、転弧くんはスプーンを口にした
おかゆ全て平らげると、薬を飲ませた
そして、また横にならせた
「…さっきの人は？」
『もう帰ったよ』
「お姉さんも、もう行っていいよ」
またこの子は…
『病人が余計な気づかいしない。もっとわがまま言いなよ』
「……じゃあ…また寝るまで…ここにいて…」
『もちろんだ』
熱で心まで弱っているんだろう
いつもより本音を言ってくれてる気がする
転弧くんに頼られると、心臓がきゅんきゅんするんだよな…
『ねぇ…転弧くん。頭、撫でていい？』
「！……………うん」
『!!』
ダメ元でお願いしたのに…
許してくれるなんて意外だ
前まではあんなに嫌がっていたのに…
私はそっと転弧くんの白くてふわふわした頭に手を伸ばした
その手をゆっくりと動かして撫ではじめる
転弧くんは初めこそビクッとしていたが、今は安心したように目を細めている
「……もう僕のことは気にしなくていいんだよ？」
『え…？』
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そら(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます！とても嬉しいです！マイペースながら、頑張って投稿していこうと思います (2023年1月21日 19時) (
レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 真白さん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2023年1月21日 19時) (レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
白兎 - こういう小説を求めていたのでこの小説に出会えて良かったです、、これからも体調を崩さない程度に投稿していただけたらありがたいです (2023年1月17日 23時) (レス) @page8 id: 0b3ef26d69 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - このケースの話は見たことなかったので楽しみです！ (2023年1月15日 23時) (レス) @page8 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - シロヌコさん» ありがとうございます、これからもマイペースに投稿していきます！暇な時にでもまた見に来てくれると嬉しいです (2023年1月15日 22時) (レス) id: 60384b3469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら | 作成日時：2022年8月30日 23時
