18. 始まり ページ18
"地方と東京じゃ、呪いのレベルが違う"
五条がそう語っていた頃、釘崎はマネキンに五寸釘を刺していた。
「
パチンッと指を鳴らす。
「私の呪力が流れ込むから」
すると、マネキンは破壊された。
つまり呪霊は祓われた。
「(決まった...)」
フフフ...と釘崎が笑っていると、ゴソッと音がした。見ると子供が物陰に隠れている。
恐らく遊びで忍び込んで呪いに襲われたのだろう。
「ほら、もう大丈夫。おいで」
「(フルフル」
子供は首を横に振り、拒絶する。
「子供は美人に懐かないってのは本当みたいね。虎杖と遷宮寺呼ぶか」
そう思って、一旦その場を離れようとすると...
「待って、置いていかないで」
此方に手を伸ばす少年。
その後ろから現れる呪霊。
攻撃しようとする釘崎だったが動きが止まる。
呪霊が少年の首に鋭い爪を当てているからだ。
「(人質!?この呪い、知性がある!!)」
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「レベルと言っても単純な呪力の総量の話だけじゃない。『狡猾さ』_知恵をつけた獣は時に残酷な天秤を突き付けてくる。
命の重さをかけた、天秤をね」
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「(クソクソクソクソ!!こんな呪い全然大した事ないのに!!四級!精々三級の下の下でしょ!?それを自覚してるんだ!!それ故の人質作戦!!)」
呪霊はニヤニヤと厭な笑みを浮かべている。
「(落ち着け私!私が死んだらその後子供も死ぬ、子供が死んでも私は死なない!合理的に考えて、私だけでも助かった方がいいでしょ!?)」
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年2月4日 20時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬桜椿 | 作成日時:2021年1月21日 15時