19. 始まり ページ19
「丸腰よ、その子を逃がして」
五寸釘も金槌も地面に置き、両手を挙げた。
「(私の馬鹿!!
ほら、逃がしてくれねぇじゃん!!)」
そして、小さく呟く。
「...最後に、沙織ちゃんに会いたかったな」
釘崎が死を覚悟した時、呪霊の後ろの壁から腕が突き出てきた。
「アレ?外した?」
本人_虎杖はそんな事を言いながら、壁を壊して呪具で呪霊の腕を斬った。
その拍子に離された子供は遷宮寺が受け止める。
『大丈夫か?』
「(コクコク」
子供は首から血が出ている様だが、この傷なら直ぐに治るだろう。
「あっ、逃げた!!」
人質も取り返され、勝てないと理解した呪霊は壁を通って外へ逃げる。
だが、釘崎がそれを許さない。
「虎杖!!その腕寄越せ!!」
外では逃げて来た呪霊を見上げ、伏黒が「祓います」と立ち上がる。が、五条が止めた。
「藁人形?」
「陰湿!!」
『呪いの代表じゃな』
斬り落とされた腕の上に藁人形を落とし、釘崎は金槌と五寸釘を構える。
「芻霊呪法『共鳴り』」
カーン_と音が鳴り響いた時、呪霊の体内から釘が支離滅裂に現れ祓った。
その様子を見ていたい五条は「いいね、ちゃんとイカれてた」と笑った。
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年2月4日 20時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬桜椿 | 作成日時:2021年1月21日 15時