85:作戦決行 ページ37
「大祝、」
これ見よがしに繋いでいた手を持ち上げてパッと話す
「あー、見られちゃいましたかァ〜」
「Aさん……?」
がりがりと頭を掻いて沖田さんとアイコンタクトを取る。
しっかりと頷いたのを確認して、私は唖然とする副長の手を握った
「もー参っちゃうな……ね、"十四郎さん"」
「えっ、」
目を見開いたまま固まるユウリさんに、私は精一杯の軽蔑の眼差しを向けた。
──これが、沖田さんの作戦だ
『男だと思われてンなら、男で突き通すんでィ』
「あれ、もしかして知らなかったんですか?"僕達"愛し合ってるんです」
「おい、大祝」
「やだなー、今日は仕事じゃないんでしょ?ちゃんと名前で呼んでくださいよ」
副長の手のひらに頬を擦り寄せて笑みを浮かべる。
沖田さんは、任せときなァ。と言っていたがまさか本当に副長が協力してくれるとは思わなかった
「そんな、じゃ、じゃあ何で私と…」
「そーゆープレイですよ。なーんだ、気付いてなかったんですか?困るなァ」
「最低ッ!!」
パシン、と乾いた音がして頬に痛みが走った。
ぱたぱたと駆けていく音に、どうやら沖田さんの作戦は成功したらしいと顔を上げた
「……お、おい、大丈夫か」
「ま、これで一件落着ですねィ」
「平手打ちまでは計算外でしたがね……あ、そうだ、葵屋さん寄っていきましょうか」
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みぃ(プロフ) - コメント失礼します!こちらの作品がとても大好きでいつも楽しく読んでます。更新頑張ってください。応援してます (2019年5月31日 19時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
虎(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてます!私の考えなのですが、伊東さんは、もしかしたら愛情が欲しかったのかな?と思いました。 (2019年2月19日 23時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 虎さん» お返事遅くなり申し訳ありません。コメントありがとうございます!!伊東さん…確かに頭が良くて何と無く怖い印象があるのわかります…でも生い立ちもラストも切なくて……。真選組動乱編終了までもう少しですので楽しんでいただけるよう頑張ります! (2019年2月18日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
虎 - 面白いです!私は伊東さんっていつ見ても少し怖い印象を持っています。 (2019年2月17日 20時) (レス) id: f0c523c988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2019年2月13日 0時