21:動揺 ページ22
「居合いの達人、ですか」
脳裏にある男が浮かんで、直ぐに消えていった。
「やァ、また会えると思っていたよ大祝A……いや、中沢A……か?」
久々に呼ばれた名前に、腹のそこがずっと重くなったように感じた。
なぜ、なぜこの男がその名を知っている!!
私の動揺を見抜いたかのように、男は喉をならして笑う
「中村が憂いていたよ……アンタのその¨迷い¨が時代を混乱に陥れたとね……」
「Aさん!!間合いに入っちゃダメです!!」
その声が聞こえた時には、眼前に鈍色に光る刃が迫っていた。
最早防ぎようはない。
咄嗟に後ろに飛び、致命傷は避けたが、隊服の腹が横一線に斬られ、血が滲んでいる
「っ……」
「おいおいこんなものかィ?京の伝説の人斬りはァ?」
「ひ、人斬り?」
新八殿が戸惑った様子で私を見つめる。
「っ、黙れ、」
柄に手を掛ければ、似蔵は嬉しそうに笑った
「いいねェその剣圧……ガラにもなくブルッちまうよォ……」
ぬち、と似蔵の刀が鞘の中で音を立てた
「……銀時殿、ここは良いので、早く子供を追ってください」
「……負けんじゃねぇぞ」
銀時殿はそう言って、新八殿や女の子を連れて嘉兵衛に奪われた子供を追った
「……面白くなってきたじゃないかィ?」
にんまりと口角を上げた似蔵に、私は刀の鯉口を切った
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れもん(プロフ) - 月歌さん» ご指摘ありがとうございます!ただいま確認、訂正致しました。対応が遅くなってしまい申し訳ありません。これからもどうぞ宜しくお願い致します (2019年2月18日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
月歌(プロフ) - コメント失礼します!この話すごく好きです!あ、あと、43話の総悟のセリフ、「〜ますァ」より、「〜まさァ」の方が総悟らしさが出ると思いますよ…!余計だったらすいません<(_ _)>これからも応援してます! (2019年2月7日 1時) (レス) id: 6a57b5564a (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 橋本さん» ありがとうございます!文才と学だなんて……嬉しすぎます…!稚拙な文章ですが、これからも楽しんでいただけるように頑張ります! (2019年2月6日 23時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
橋本(プロフ) - 文才と学の多さに圧倒されました……すきです。ふとしたときの表現だったり言葉で本当に知識のある方なんだなぁと思いました。続き楽しみにしてます、更新頑張ってください! (2019年2月4日 23時) (レス) id: cee43a9737 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - (о´∀`о)さん» コメントありがとうございます!ゆっくりですができるだけ更新していきたいと思っております! (2019年2月4日 7時) (レス) id: af4b9b062a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東雲出雲 | 作成日時:2019年1月28日 16時