【銀魂】祈る暇があるのなら

2:シータ(G) ページ3

何やら人だかりが出来ていて、ついつい興味をそそられ、輪の外側に居た男に事のあらましを尋ねた


「ああ、何でも空からえれぇベッピンさんが降ってきたんだとよ」

「あァ？んだそりゃ、シータか？飛行石持ってた？」


全く現実味の無い男の話を軽く流して、輪の中へと入っていった。

女が空から降ってきた。
そんな言葉に興味を引かれたわけではないが、¨えれぇベッピンさん¨ってなら、一度拝んでみてぇってのが男心。


「お、旦那も野次馬ですかィ」

「ンだよ、テメェか」

「テメェとはまたご挨拶ですねィ」


黒のた衣服を着こんでブスくれた美少年は、見やすか？と言って、俺の前から退いた


草の上に転がっていたのは、まだ10代ソコソコの少女と言ったところか。

黒髪は、少年のように短く切り揃えられてはいるが、ふっくらとした唇と、陶器みたいに白い肌、充分な量の長い睫毛、どうやら化粧品が乗っているわけでもなさそうだ。

着ている着物が上質なのも相俟って、確かに、ベッピンさんではあった。


「へぇ、家出少女か？こんなとこに、最近のガキってのは危機感がねぇなァ？」

「いや、どうも違うようで。頭ァ打って気ィ失ってンでさァ。足でも滑らせたか、はたまたホントに空から降ってきたのか。

ま、それより問題なのは、コイツですがねィ」



そう言った沖田の手には、些か子供が持つには不釣り合いな刀が握られていた









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