【銀魂】祈る暇があるのなら

16:山崎退 ページ17

冷水で顔を洗えば、幾分かましになったのだが、未だに目や鼻がヒリヒリとして涙は止まらない

副長に言われ今日はもう休むことにして、明日も治らないようであれば医者に行けと言われた。

此方には、どうも恐ろしい兵器があるようだ。


「あ、大祝さん丁度良いところに」



顔を拭いて部屋に戻ろうとしたところ、見覚えの無い隊士に声を掛けられた



「えっと……」

「あ、俺観察方の山崎退です」

「山崎殿、ですね。申し訳ありません」


人の良さそうな笑みを浮かべる山崎殿にそう謝ると、わたわたと手を動かして恥ずかしそうに微笑んだ



「いや、あ、そうだ、局長が大祝さんの歓迎会をするらしいから、８時に広間に来てくれだって」

「歓迎会、ですか」


そんなこと、してもらって良いのだろうかと考えれば、それを察したのか、山崎殿は笑顔のまま首を振った



「うん、新しい人が来たらいつもやるから、そんなに気にしなくて良いですよ。みんな騒ぎたいだけだし」

「そうですか……ありがとうございます山崎殿」

「うーん、その呼び方何か慣れないなぁ……普通に山崎さんで良いですよ」

「わかりました、山崎ど、……さん」

「じゃ、８時に」

「はい、ありがとうございました」



手を振って別れる。
８時まではまだ時間もあるし、少し休もう。






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