えぇ、ホンモノの吸血鬼ですが？② (ページ16)

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16.再会ページ16

「ちょっ、何事！？」
「おい貴様！」

べりっと剥がされた男が、シーザーに大声で文句を垂れる

ここの生活にもなれてきた頃にやって来たのは、ニューヨークに居るハズの

「ジョ、セフ？」

「A！！そう！俺だよ！！」

がばっと抱き付いて首筋にぐりぐりと額を押し付ける
まるで子供みたいな仕草がひどく懐かしくて、私はふわふわとした癖っ毛をなでた

「急に居なくなっちまうから……心配したんだぜ……良かった……A」

ぎゅーっと力任せに抱き締めるジョセフに、シーザーは眉間にシワを寄せたまま不機嫌そうだった

「知り合いだったのか」

「おうよ！産まれたときからのな！で、テメェ、Aに¨何も¨してねぇだろうなぁ！？んん！？

Aの優しさに漬け込んであーんなことやこーんな──」
「するかスカタン！！」

がつん、とシーザーの拳がジョセフの脳天に落ちた

「いってぇ！！何だよ！！」

「お前が下らないこと言うからだろうが！」

睨み合う二人を見て、Aは思わず吹き出した

「んもー！笑ってねぇでコイツ叱ってよ！」
「馬鹿、叱られるのはお前だ！」
「にゃにおーッ！？」

「もう、二人とも」

髪を撫でた掌が、温かい。

そうだ、こんなに楽しいのなら、今じゃなくたって良いハズだ。

もう少し、もう少しだけ。

「仕方無いなぁ、二人とも！」

もう少しだけ、苦しんだって良いんじゃないだろうか

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