えぇ、ホンモノの吸血鬼ですが？② (ページ12)

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12.吸血ページ12

「あﾞ、んんﾞっ、」

上手く呼吸ができないAに、シーザーはおろおろとしながらとにかく謝罪の言葉を述べた

「済まない、その、……君が、噂の吸血鬼だったなんて知らなかったんだ」

薄く涙の膜がはり、キラキラといっそう輝く赤い瞳が、シーザーを睨み付けた

その瞬間、シーザーの背筋にゾッと悪寒が走る
まるで、見てはいけないものを目にしているような気がした。

「その……、君がもし、本当に吸血鬼だとして、だ。どうしてそんなになるまで、血を吸わなかったんだ？」

帰ってこない返答に、シーザーはハッとして、さらに申し訳なさそうに眉尻を下げた

「あ……そうか、話せないんだったよな……」

床にへたりこむAを見て、シーザーは大きく深呼吸すると、Aの前に膝をついた

何のつもりだ、とシーザーを睨み付けるAに、シーザーは困ったように笑った

「波紋の呼吸はしていない。死なない程度になら、血を吸っても構わない。君に、どうしても聞きたいことがあるんだ」

Aの左手を握り、疑いの眼差しを向けるAに、ほら、と首筋を向けた

Aは少し躊躇った後、先程吸血した場所から流れる赤い液体をぺろりと舐めた

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