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「ポッターくんには念のため毒消しを。ウィーズリーさんには元気爆発薬を飲んでもらいましたが、体内の魔力が尽きかけていますし、少なくとも三日は休んでもらうことになると思います」
校長室に戻ったダンブルドアは、ポッターくんから話の顛末を聞き、寮で休むようにと伝え送り出した後、私をもう一度校長室へ呼び出し、まずは二人の容態について尋ねた。
「いや、はや、まことに」
珍しく、眉間に深いシワを刻んだ校長は、少し考えるように長いまばたきをした。
「ギルデロイはどうじゃ？」
「傷ついた杖を使ったせいで呪文が逆噴射したようでした。症状からして忘却術でしょうが、……出来うる限りのことはしてみたつもりです」
「……明日にでも聖マンゴから迎えが来るじゃろう」
憂いを称える青い瞳が、幾つかの銀の道具を舐め、疲れたように閉じられる。
長い息を吐き終わったあと、その人の姿がすさまじく老けた老人のように見えた。
「よく、四人を送り届けてくださった」
「いえ、私はなにも出来ませんでした。教師として、大人としての私の行動は、褒められたものでは……」
薄いブルーの瞳が、じっと私を見つめるので、詰まった言葉はついぞ吐き出されることはなかった。
「君は良い友人を持っておる」
「は、」
思いがけない言葉に彼を見上げれば、にっこりと優しく微笑むしわくちゃの顔があった。
「そして君は、学生時代と違わず聡明で、真実を見極める澄んだ目を持っておる。少々自己犠牲が過ぎる面もあるが──君は、わしの辿り着かんかった真実に辿り着いた。つまり、『秘密の部屋』の正体に」
そっと指を組み合わせた校長は、細めたブルーの瞳で、静かに私を見つめている。
「わしには、そう、必要なのじゃよ。クリスマスに分厚い本ではなく、サンタのソックスをくれる友人がの」
口元に笑みを浮かべた校長は、親しげな色を見せる瞳を瞼の裏に隠し、私を見るのをやめたようだった。
「校長先生」
静かな部屋に、私の声が響き、校長は先を促すように沈黙を守った。
「あー……その、お茶にしませんか？」
「それは良い考えじゃ、A」
にっこりと笑みを浮かべた校長に、私は無意識に強張っていた肩の力を抜いた。
(そこに居るのは、ただの人間)
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きのこ(プロフ) - やっぱり最高です！！！ありがとうございます( ´∀｀) (2020年5月19日 9時) (
レス) id: 2f2822d021 (このIDを非表示/違反報告)
たまち - 結構ガチで続き待ってます このシリーズマジで好きです (2020年5月7日 23時) (レス) id: 2384b40b81 (このIDを非表示/違反報告)
氷狐 - いやぁ、不安になる終わり方ですねぇ。続きがとても楽しみです！体の調子に気をつけて頑張ってください！ (2020年4月14日 7時) (レス) id: 43c698ce3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：微糖 x他1人 | 作成日時：2020年4月12日 17時
