《両面宿儺》仕返しします

態度21 ページ21

五条｢...A｣






部屋に誰か入ってきたと思えば

珍しく目隠しをしていない素の五条先生がやってきた。



先生はいつもみたいな活力はなく

ただただ静けさに満ち溢れていた。



私のベッドの真横に来ると、

そっと私の手を握った。








『...?

先生??』








五条｢..ｯ...。

俺がいたのに辛い思いさせた｣








『!!』








この前のことかな？

というか精神的に参って一人称が僕から俺になってる。




五条先生がそんなに思いつめることではない。


むしろ...私が___









.









.









伏黒｢全くですよ、本当に｣







『め、恵!!』







五条｢...ｯ｣









廊下から現れたのは、キッと五条先生を睨みつける恵。



コツコツと音を鳴らし近づくと、

五条先生の顔を横から覗き込んだ。









伏黒｢アイツがいなかったら

Aは死んでるかもしれなかっただぞ｣





『ちょっと恵!!』







怒りのあまり敬語が無くなる恵。

これはガチでヤバいやつだ。



恵を五条先生から押して遠ざける。









『五条先生は悪くないよ!!

油断してた私が悪いの!』






五条｢...A｣







伏黒｢...だからといってお前が全部悪いわけじゃねぇだろ｣







『私が悪いの!!

弱い私が悪いの!


五条先生をそんなに責めないであげてよ』








伏黒｢ｯ...｣









冷静に戻ったのか、恵は

先程の怒った顔つきから、いつも通りの冷静な顔つきに戻っていった。




無言で部屋から出ていこうと歩き出したと思えば

扉の前で立ち止まり、こちらを見た。









.









伏黒｢...さっきはすみません、言いすぎました。

でも、今後同じことがあったら許しません。



自称最強なら、生徒ぐらい守ってください｣







そしてバタンと扉が静かに閉まった。

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