《両面宿儺》仕返しします

態度10 ページ10

伏黒｢...でもな、A｣





『うん?』





伏黒｢素っ気ない態度だけで反抗してもダメだぞ。

飴と鞭を使い分けるんだぞ｣






飴と鞭。

時には甘く、時には厳しくってことか。



確かに鞭ばかり出してても冷めちゃうよね。







『ありがとう恵』





伏黒｢あぁ｣



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釘崎｢じゃーねー｣






それぞれが両部屋に戻っていく。


野薔薇と恵が部屋に入り廊下にいるのは悠仁と私だけ。







『ねぇ悠仁』





虎杖｢どした？｣





『ちょっと宿儺と変われるかな？』





虎杖｢んーいいぜ｣







悠仁は目を閉じると、顔や腕に宿儺の刺青が浮き出てきた。


そして、キリッとした目付きがこちらを向いた。








宿儺｢...小娘｣






『...!』






宿儺から聞いたことないようなか細い声。


少し胸が痛んだ。



そして、彼は目線を下にずらしたと思えば

くるりと私に背中を向けた。









宿儺｢今日は虫の居所が悪い。

お前と話す気分ではない、お前もそうなんだろ｣







『!!』







宿儺｢じゃあな｣








颯爽と部屋に入ろうとするので私は彼の腕を掴んだ。


ビクッと体を揺らした後、彼は顔だけ少しこちらを向かせた。




そして...








.









.









ｷﾞｭｯ...









彼の大きな背中に抱きついた。








『ちゃんと好きだから...。

宿儺が好きだから..ｯ...それだけ』







そして彼から離れて私は部屋にダッシュで戻ろうとした。


私がドアノブに手を当てた時だ...









.









宿儺｢A｣









『!』








遠くから名前を呼ばれた。


というか、初めて名前呼ばれた。




彼に目線を移すと、

いつもの余裕のある笑みを浮かべていた。









.









宿儺｢そんなこと

俺がいちばん知っているぞ｣








『ｯ〜!//』








バタンｯ！







恥ずかしさのあまり勢いよく部屋に飛び込んだ。


なにあの余裕のある感じ...。









『ズルいよ.../』









.









.









.









宿儺｢ｯ...はぁ...。

くそ、何熱くなってんだ俺は...//｣









廊下で独り身を縮ませながら言う宿儺だった。

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