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ジャキ…
空を飛んで逃げまくる厄介な相手…
「めんどくせぇんだよ！」
男っぽくなってしまったが本当に面倒…
やっと1体…まだ兄さんの方では1体も倒せてないみたい…夜戦苦手だもんね。
私は2体目に取り掛かる。
シュン…シュン…
「いっ…」
頬をかする。血が流れてそれを擦る。
私…中傷(女のため中傷などになりやすい)
「逃げ回って小さな傷付けていって倒す気ね…
正々堂々勝負しろよ！」
抑え込む。
ふと兄さんの方を見てしまう。よそ見は厳禁なんだけどね…
今…重傷、三…中傷、小…中傷、石…重傷、岩…重傷…
それにまだまだ敵がうようよ動いている。
体力的に敵が有利って感じ…くそ…
「私が、もっと速くて強くて、男だった方が…」
早く振りたい、刀を振って兄さんの方の敵を倒したい。
でも、
.
.
.
.
.
出来ない…今の2体目で苦戦中だから…出来ない…
今の敵を逃して兄さんの方に行き、そちらにいる方を倒す？
…無理だ…これらは起動が速いし、すぐ兄さんの方へと向かう…
強い、強い力が使えたら…
「たぁ！真剣必殺、私の兄さんを殺るんじゃねぇ！」
男気溢れる、トーンの低い声が出た。怖っ…
でも真剣必殺ができた。今まで散々中傷や重傷出たけど中々出ない私の真剣。
このままどんどん敵陣に攻めて行く。
三日月「輝夜、そのままだと、体がもたないぞ！」
「体がもたないって？そんなこと…
知ってますよ。
知ってるからやってるんです。
兄さん達の為に」
体力のない、力のない刀だったけれど…けど今はこうして戦える。
「たぁぁぁぁぁぁぁああ！」
最後の1匹を倒した後、意識が朦朧(もうろう)としてパタリと倒れた。
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作者名：香覇 | 作成日時：2018年4月2日 7時
