苺の王子様は体が弱い Part5 (ページ10)

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続きページ10

さとみside

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俺は、るぅとの話を聞いてすぐに

ころんの居る所がわかった。

前にも似たようなことがあった。

俺ところんが喧嘩して、

そのとき、ころんは少し無理をしてて。

あいつは廃墟になったビルの屋上で

死のうとしたことがあった。

だから、きっと、今回も居るはずだ。

さとみ
『はぁｯ、はぁｯ、着いた…』

ななもり。
「さとみくんｯ！はぁｯ……」

さとみ
『ここの屋上に居ると思う。
　早く行こ』

俺たちは階段を急いで上り、

屋上(8階)に着いた。

《バンッ!!》

俺は勢いよく扉を開けた。

扉を開けば、あと一歩でも動けば

落ちる所に居る、ころんの姿があった。

さとみ
『はぁｯ、はぁｯ。ころんｯ……』

ころん
「ぇ、、さと、みくん……」

さとみ
『間に合った……』

　·····

さとみ
『ころん、こっちに戻ってこい』

俺はころんをこっちに戻そうと思い

ころんに近づいた。

ころん
「嫌だｯ…！来ないでｯ！」

さとみ
『ｯ…ごめん』

ころん
「さとみくん、約束破っちゃってごめんね。
　でも、許して欲しい。僕、頑張ったから、、」

さとみ
『ころん、、？』

ころん
「なんか、全部疲れちゃったの。
　生きてることも、頑張ることも。全部に」

ころん
「何のために生きてるか分かんないし。
　何のために頑張ってるか分かんない」

ころん
「生きてても辛いことばっか。
　もうしんどいんだ」

ころん
「だから、、もう、バイバイさせてよ……」

ころんはそんなこと言ってるけど、

瞳からは涙が零れていた。

さとみ
『ころん、死にたいのになんで泣いてるんだ？』

ころん
「僕、、泣いてなんか……」

自分の頬を触り、

驚いているころん。

さとみ
『本当は生きたいんじゃないのか？』

さとみ
『助けて欲しかったんだろ？』

ころん
「そんなことｯ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」

俺はまた、ゆっくりころんに近づいた。

ぎゅっ

さとみ
『捕まえた。俺の勝ちだな』

ころん
「ｯ……さとみｯくん……」

俺はころんを連れ戻すことに成功した。

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