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時透 「そのときは、何も考えてなかったわけじゃないけど、
そこまで深くは考えてなかった。
僕は、自分が鬼殺隊の柱だということを
…自覚してなかった。
だから、こんなことになっんだ。」
…やっぱり、
時透君はAに必要だな。
こんなにも、彼女のことを考えてるんだ。
俺はまだ、諦めがついてはいなかったんだけど、
時透君なら潔く諦められる。
彼ならきっと、Aを大切にしてくれる。
時透 「…Aが僕だったら良かったのに。
僕なら、その鬼を倒せたのに。
血鬼術にかかる前に、奴の首を斬ってたのに。」
悔しい匂いが強くなっていってる。
時透 「僕がいない間、
Aになにかあるかもしれないと予想はしていたよ。
でも、そんなの柱が一人いればなんとかなると思ってた。
…僕は、最悪の事態を考えていなかったんだ。
誰のせいでもない。
僕のせいだよ全て。
僕は、Aがいつかああなることを知ってたんだから。
胡蝶さん達は知らなかったんだから。」
竈門 「…え？」
今…時透君、
Aがこうなることを知ってたって
言ってたよな？
時透 「…あ…。」
動揺している匂いだ。
聞いたらまずいだろうか。
時透君は一体何を隠しているんだ？
時透 「…Aのお兄さんは、未来のことがわかるんだよ。
二年前に教えてもらったんだ。
『Aが二年後に死ぬ』と。
それでも、未来は変えられるから、
彼は僕に、Aを託したんだ。」
…それって可能なのか！？
というかAのお兄さんは未来人がなにかなのか！
竈門 「…Aのお兄さんは…何者なんだ。」
時透 「…さぁね。」
時透君も知らないんだな。
それにしても、時透君は大変だな。
時透君は、俺よりも小さい体で、
俺よりも若いのに、
俺よりも強くて、
俺よりたくさんのものを抱えていたんだ。
ずっと必死に生きてるんだ。
大切な人を守りたいと、
強い覚悟で生きているんだ。
本当にすごいよ。
時透 「Aは、僕が心配しないように、
たくさん前向きな言葉を言ってきた。
でもこの間、Aの本心を知って、
何もできない僕が凄く悔しくなって。
僕だって、Aを信じたい
けど、
僕もあの子と同じように、
不安だよ。」
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