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「俺は、
時透有一郎。」
やっぱり。
どうりで見た目が瓜二つなわけだ。
有一郎「無一郎が、世話になったな。」
A「…わたしの方が…。
彼には迷惑ばかり。」
有一郎「…お前のおかげで、
無一郎の笑顔をたくさん見ることができた。
本当にありがとう。」
大粒の涙が零れ落ちた。
平助 「前から思ってたけど、お前って本当に泣き虫だよなぁ。」
有一郎「それもほとんど無一郎の前でな。」
A「見てたんですか!?」
有一郎「俺の弟だぞ?
そりゃ見るわ!」
平助 「そうだぞ〜?俺と有一郎はいつも一緒にお前を見守って…痛っ!?」
有一郎くんはお兄ちゃんの頭を殴っていた。
有一郎「…誤解すんな?
いつも一緒じゃねぇから。
ただの兄弟関連の知り合いだから。」
平助 「酷くねぇか!?
つーかお前ら兄弟似すぎだろ!
やること言うこと全て同じじゃねぇか!
それと顔も!」
有一郎「お前のそのおふざけが原因だろうが。
まぁ、無一郎はまだ記憶が戻ってなかったし、言い方とか俺に似てたんだよな。」
A「…え、お兄ちゃん、時透君と話したことあるの?」
平助 「…あ。」
涙を拭いながら尋ねると、お兄ちゃんは固まった。
さっきの言い分だと、お兄ちゃんは絶対に時透君と話してる。
もう死んでるのに?
どうして話せるの?
有一郎くんは、お兄ちゃんから視線をそらした。
平助 「有一郎…お前!」
有一郎「は!?お前が言い出したんだろ!?」
平助 「あ、そっか。
…まぁ、もう少ししたら教えてやるよ。
今は無一郎の様子を見よう。」
話を逸らさないでくれない!?
平助 「あ、それと、あと二人な。」
あと二人?
私って、そんなに知ってる人いたっけ?
「久しいな、A!」
…え。
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