可愛い子拾いました！ (ページ11)

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A視点

その後私達は，家に帰って来た。
一応向こう側と連絡先は交換しておいた。
北斗と大我は交換したくないと言ってしてなかったけど。
北斗「Aさん，ハッキング教えてよ～。」
A「勿論良いよ。」
大我「何だか今日は巻き込んじゃってごめんなさい。」
A「あれは大丈夫よ。」
『そう言ってくれてありがとう。』
少し警戒した方が良さそうだけど，取り敢えず2人が無事に帰って来てくれたことが嬉しいから，私はこの時間を大切にしたいと思う。

北斗「んー，難しいね。」
大我「結構頭使うね。」
A「？そう？」
北斗「慣れてるからじゃない？」
A「そうかもね。」
大我「早く慣れないとね。」
A「いや，慣れなくて良いんだよ？慣れてもそんなに使える能力じゃないから。」
北斗「いーや，覚える。だって，パソコンとかハッキング出来たら，就職だとかAさんの仕事の手伝いが出来るから。」
大我「そうそう。だから，隅々まで教えて下さい。」
A「そこまで言うなら良いよ。」
『やったー！ありがとう。』
なんやかんや言って，私は2人に甘いのかもしれない。
そういえば，私が居ない間って2人はどんな風に過ごしているのかな？少し気になってたんだよね。

今日は，会社の創立記念日だから本当は休みだけど，2人が普段どうしているのかを見てみようと思う。
A「行ってきます！」
『行ってらっしゃい。』
早速私は，近くのカフェで様子をカメラ越しに見ることにした。
北斗「あれ？Aさんの会社って今日は創立記念日じゃなかったけ？」
あ，ヤバい！バレる！
大我「いやいや，来週でしょ？」
北斗「う～ん，そうだったっけ？パソコンで調べようか。」
大我「そうだね。」
悲報，2人に今日は創立記念日とバレる。
北斗「やっぱりだ。Aさん忘れちゃってたのかな？電話しないと。」
ヤバい，カメラ切らないと電話掛かってくる。
ブーブーブーブー
マナーモードにしていた携帯が鳴った。
A「もしもし。」
北斗「あ，Aさん？今日は会社創立記念日だから，休みだよ。」
A「あーそうだった！ありがとう。」
北斗「どういたしまして。」
A「じゃあ，昨日の続きを教えてあげるね。」
北斗「ありがとう。」
A「じゃあ，またあとで。」
北斗「うん。またあとで。」
・・・2人に直接訊いた方が早そう。
そう思った私だった。