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シンタロウさんの目にはうっすらと涙が見え始めていた。
「じゃあ、このおじさんはわかる？」
明るくそう言ってくれるけど、それは明るさをつくっているようだった。
サングラスにキャップ帽を被ったおじいさん。
ぜんぜん思い出せないし、思い出そうとすると頭痛が襲ってくる。
「すみません、わかりません。」
「そっか。ジャニーさんのことも、、、」
それから先生にスマホを渡された。
自分のスマホであることはすぐにわかり、パスワードも難なく解除できて、カメラロールを見るように言われた。
パンケーキの写真や、友達や家族の写真、
景色の写真も、どこで撮ったものか分かった。
それでも一部の人や景色が分からなくて、
その答えを先生に私のマネージャーと名乗る方が答えた。
マネージャーって、私芸能人なんだって、実感がわかない感じだった。
「仕事関係の記憶が無くなってますね。
お仕事で強いストレスや不安などはありませんでしたか？」
「すみません。かなり過密なスケジュールになっていました。」
マネージャーさんがそう頭を下げる。
自分に起きた出来事だけど、ぜんぜんそんな記憶がなくて謝られても困るというのが正直な気持ちだ。
「あの、、、私、芸能人だったってことも覚えてなくて。自分のことだけどぜんぜん理解できなくて、、、
」
そこまで言えば、浅くなる呼吸。
シンタロウさんが背中を摩ってくれる。
「今日はこの辺にしておきましょう。みなさんもお帰り下さい。」
「あの、私の仕事の予定って・・・」
「明日はもともとオフだから安心して」
嘘か本当かもわからないマネージャーさんの発言に頷いた。
「今は仕事のこと考えないで、ゆっくり休んで」
シンタロウさんがそう言ってくれると私は病室に1人となった。
いくら思い出そうとしても思い出せないし、
頭痛と過呼吸を繰り返してしまった。
見回りにきてくれる看護師さんからは、
「無理に思い出そうもしなくて大丈夫。」と声を掛けてくれたけれど、そんなのムリに決まっている。
思い出せない自分が怖いし、お世話になった人に申し訳ない。それにお仕事で自分のせいで迷惑を掛けてしまうかもしれない。
そのまま、気づいたら朝日が昇ってしまう。
「おはよ、A」
シンタロウさんが病室に入ってきた。
「おはようございます。」
「今日はみんな連れてきた。」
病室にはシンタロウさんが見せてくれた6人が揃った。
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わん(プロフ) - 滴さん» 細かい所まで読んで頂きありがとうございます。 (2021年2月17日 21時) (
レス) id: 9bd4ec93f8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読みました。 沢山のいやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでした｡｡｡ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血ページ50のここの部分 「ほっくん開けて。」なんてペットボトルを差し出し、珍しく甘えくる○○←名前 これてが抜けてませんか? 正しくは甘えてくるではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血ページ49のここの部分 目いつぱいに涙を貯めて、ちょっと瞬きしたら零れてしまうほど。 これ正しくは目いっぱいに涙をではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血のここの部分 「おはよー」って、言ってくれるだけで様子がおかしいのは明らか。 これ正しくは言ってくるだけでではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピ | 作成日時：2021年1月17日 20時
