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「俺、ジェシー」と背の高い方から順番に名前を教えてくれたけど、誰も過去の出来事や思い出を話す訳じゃなくて、最近あった楽しい話しとか、おもしろいギャグで笑わせてくれた。
彼等が帰れば、入れ替わるように先生が入ってきて、1冊の雑誌を渡される。
その雑誌には男の子たちがたくさん掲載されていて、数ページには私も映っていて、笑顔を見せている。
それでも思い出せないし、思い出そうとすれば身体が震えだして、呼吸が乱れていく。
先生は、雑誌を回収して私が落ち着くのを待ってくれた。
また次の日もシンタロウさんが来てくれた。
「あの・・・私、記憶を取り戻したくて私とのエピソード話してくれませんか？」
「俺は良いけど、身体辛くない？時間かけてもいいと思うよ」
「このまま忘れしまいそいで怖いんです。
お願いします。」
シンタロウさんは私が言うと、ゆっくり話し始めてくれた。
ダンスを一緒に覚えたこと。先輩のコンサートに初めて出た時のこと。
レッスン終わりに原宿にプリクラを撮りに行ったこと。
聞いても思い出せはしないけど、途中から思い出せそうで思い出せないような感覚になり、その感覚が余計に自分は記憶をなくしてしまったことの証明に感じた。
「はぁ。っっはぁっ。」
呼吸が苦しくなって胸元をギュッと掴めば、シンタロウさんが話を止めて、背中をさすり手を握ってくれた。
そのお陰で、落ち着いてきたら
「今日はこのくらいにしよう。俺も辛い。」
シンタロウさんは瞬きしたら零れしまいそうなほど涙を貯めていてそのまま病室を出て行ってしまった。
そんな日が何日も続いて、気づけばもう記憶をなくしてから1ヶ月。
久しぶりにSixTONESのみなさんが全員で病室に来てくれた。
シンタロウさんはいつも以上にお喋りになって、
いつも以上にふざけている。
この光景、見覚えがある。
「A、どした？大丈夫？」
ぼーっとしていた私に声を掛けてくれたシンタロウさん。
私を心配してくれるこの表情も、懐かしさを感じる。
「んーん、大丈夫。」
・
・
・
その日、夢を見た。
夢じゃないのか、、、
記憶が走馬灯のように流れる。
そして、夢じゃなくて記憶が蘇っていることに気づいた。
記憶が戻った嬉しさではなくて、
恐怖心に支配されてしまう。
探していた記憶が戻ってきたのに。
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わん(プロフ) - 滴さん» 細かい所まで読んで頂きありがとうございます。 (2021年2月17日 21時) (
レス) id: 9bd4ec93f8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読みました。 沢山のいやほとんどの直しを言ってしまいすみませんでした｡｡｡ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血ページ50のここの部分 「ほっくん開けて。」なんてペットボトルを差し出し、珍しく甘えくる○○←名前 これてが抜けてませんか? 正しくは甘えてくるではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血ページ49のここの部分 目いつぱいに涙を貯めて、ちょっと瞬きしたら零れてしまうほど。 これ正しくは目いっぱいに涙をではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 黒×紅一点×貧血のここの部分 「おはよー」って、言ってくれるだけで様子がおかしいのは明らか。 これ正しくは言ってくるだけでではないんでしょうか？ (2021年2月17日 13時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピ | 作成日時：2021年1月17日 20時
